ネットワーキングの誘いを断るべき3つの状況

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2. 知り合いを増やすより、既存の関係強化が必要

大半の人は、新たな人と知り合う時間を十分作れていないが、中にはその時間が多過ぎる人もいる。こうした人は知り合いを多く作り、それ自体が多忙な仕事のようになる。ただ、そうした人は忙しく感じているものの、本当に何かを達成しているわけではない。お呼びがかかったら全て応え、全ての親睦会に参加し、全ての誘いを受け入れていると、行き当たりばったりの人脈作りとなり、実体のあるものは何も得られない。

ネットワーキングで大事なのは、ただ知り合いを増やすことだけでなく、時間をかけて関係性を深めていくことだ。すでに知り合いの数が多く、その多くとしばらく連絡を取っていないなら、知り合いを増やすよりも、既存の知り合いとフォローアップする方がよいかもしれない。理想的なネットワーキングのスケジュールには、新たな人と知り合う時間と、既存の関係性を深める時間の両方が含まれている。新たな人と表面的なつながりを作ることに偏っている人は、量よりも質に注力すべきだ。

3. ネットワーキングよりも喫緊の課題がある

人生には予定を狂わせてしまうような出来事があるものだ。私はかつて、2009年の金融危機時に金融企業を指導したことがある。同社はその時期、会社の存続を懸けて闘っていたため(最終的には存続できた)、ワークライフバランスは完全に忘れられていた。あなたも、ネットワーキングなどの良い習慣を棚上げにせざるを得ない緊急事態に直面するかもしれない。突然失職した場合は、就職活動が喫緊の課題となる。就職活動にはもちろんネットワーキングが必要だが、すべきなのは的を絞ったネットワーキングであり、日和見的な誘いは二の次にする必要がある。

就職活動が順調に進み始めたら、そうした誘いを見直してもよい。あるいは、就職ができるまで待ってもよい。喫緊で必要なものがある場合、関連性が高い活動のみを優先し、人脈作りなどの良い習慣でも脇に置いておくべきだ。

ネットワーキングは大半の人が十分にできていないものであり、自分には関係ないと思わないでほしい。あなたもおそらく、誘いを断るよりもそれに応じる回数を増やすべきだろう。しかし、全てのネットワーキングが良いものとは限らない。自分の目標から脱線しないようにすること。フォローアップをせず表面的なつながりを築くだけではだめだし、一刻を争う懸念事項がある場合は人脈作りをしないこと。ネットワーキングは全体として必要なものだが、それぞれの集まりに参加するかどうかはあなた次第だ。積極的に選択しよう。

編集=遠藤宗生

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