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月探査機「チャンドラヤーン2」Gettyimages

インド宇宙研究機関ISROが、月探査機「チャンドラヤーン2(Chandrayaan-2)」の打ち上げを成功させた。

7月22日、インドのサティシュ・ダワン宇宙センターから、インドが独自に開発したGSLV-MkIIIロケットを用いて、チャンドラヤーン2が打ち上げられた。チャンドラヤーンはヒンディー語で「月への乗り物」を意味する。インドが月探査ミッションを実施するのは2回目で、探査機着陸を試みるのは初めてだ。

ISROのチェアマンのKailasavadivoo Sivanは「我々のGSLVロケットが、チャンドラヤーン2を軌道に送り込んだことに興奮している」と述べた。

チャンドラヤーン2が月に到着するのは、9月の上旬になる。アポロ計画では月までの飛行はわずか3日程度だったが、GSLVロケットはアポロ計画に用いられたサターンVロケットほどの巨大なパワーを持たないため、時間をかけて飛行することになる。

今回のミッションが成功すれば、インドはアメリカ、ソ連、中国に続き世界で4番目に月面着陸を成功させた国になる。

チャンドラヤーン2は2008年10月に打ち上げたチャンドラヤーン1の後継機で、軌道上から探査を行う「オービター」、月面に着陸する「着陸船:ビクラム」、月面探査を行う「探査ローバー:プラギヤン」の3つで構成されている。

インド政府は今回のプロジェクトに1億4000万ドル(約151億円)を注いだとされている。打ち上げは当初、7月15日に予定されていたが直前でヘリウムガスのリークとみられる不具合が見つかり延期されていた。

今回の最大の目標は、インドが初めて実施する月の南極域への軟着陸で、9月6~7日の着陸を目指している。月の極域には、永久影と呼ばれる全く陽が当たらない場所があり、氷が存在する可能性がある。月で水資源が発見されれば、将来の有人探査での活用も想定できる。

チャンドラヤーン2の着陸機には、X線分光器、赤外線分光器、合成開口レーダー、光学カメラ、温度計などが搭載され、月の地質学や極域の3Dマップ作成なども実施される。

インドの月探査が成功すれば、世界各国の月に向けた競争がさらに加熱しそうだ。

編集=上田裕資

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