Forbes JAPAN Web編集部

2019年7月17日の暑い午後に、ワシントンスクエアパークの木陰で休む男性(Photo by Drew Angerer/Getty Images)

現在、深刻な熱波に襲われている米北東部や中西部。気温は35度になる日もあり、死者も数名出ている。

米国立気象局(NWS)は19日、ネブラスカ州オマハで熱波被害の危険性を訴えるため、熱波と車を使いビスケットを焼く実験をした。

実験は、車内のダッシュボードに直射日光が当たる状態で天板にビスケット生地が4つ置かれ、現地時間午前10時頃に始められた。実験開始から45分後にはビスケットが膨らみ始め、その15分後には天板の温度が約80度、ビスケットの表面は約67度に。さらに車の後部座席は、太陽が当たってなかったにも関わらず約49度に昇った。



実験開始から4時間後の現地時間午後2時頃には、生焼けの部分もあったが、ビスケットの上部が焼けているのが確認され、開始から8時間後の午後18時頃には焼け具合を確認したNWSのスタッフに試食されたが、中がやや生焼け程度でほとんどは焼けていただったという。最終的に天板の温度は、85度まで上昇した。

日本でも前例あり 注意が必要

NWSが行った実験では、熱波の威力が測られた。同局はなぜわざわざビスケットを焼いたのか。訴えたかったメッセージはこれだ。「毎年平均38人の子どもが、車内熱中症で亡くなっている。不幸を避けるために注意を払って」。子どもを持つ親を中心にツイッター上で訴えた。

日本も例外ではない。近年、猛暑が続く日本。昨年の7月23日には、埼玉県熊谷市で観測史上最高気温の41.1度が記録され、同年8月長崎県では1歳の女児、群馬県では8カ月の男児が車内に取り残され、熱中症で亡くなる事件も起きている。

夏休みシーズンで、保育園や学校が徐々に休みに突入する時期だが、外遊び・中遊び以外にも暑さによる危険は潜んでいる。

2012年にJAFが気温35度の炎天下で実施した検証テストによると、窓を閉めた状態でエンジン停止後、わずか15分で人体にとって危険なレベルに達するという。大人が「数分だけ」「寝ているから」と子どもを暑い車内に放置するのは、命に関わるリスクがある。

文=須貝直子

PICK UP

あなたにおすすめ

合わせて読みたい