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(「日本で最も影響力のある投資家ランキング」1位の際の投資先である)サンバイオの事例でいうと、最初に投資をしたのが2004年。リード投資家として参画しましたが、開発がロードマップ(工程表)から遅延してしまい、大きな問題が起きました。株主と経営陣で見解の相違が生じ、離脱してしまった株主が結構いたことで、一時期は清算の議論まであがりました。

ただ、そこで第三者機関にも評価を依頼した上で議論し、「リカバリー可能な課題」だと判断し、当初持っていた仮説を信じられたので継続して支援しました。振り返ってみると、清算しないで、創業時からの仮説が正しいと、継続してきたから今があると思いますね。

──失敗からリカバリーするとき、起業家、経営陣は、ステークホルダーに対してどのような振る舞いを行えばいいか?

加藤:「透明性が高いコミュニケーション」が大事だと思います。投資家と起業家は、情報の非対称性があります。その中で、きちんと重要な関係者には情報を共有して、意見交換をしながら、同じ方向を見ていくことが重要だと思います。

エジソンの伝記を読んだからといって、皆がエジソンになれるわけではありません。成功した人には、隠れている成功要因、裏の部分がある。それもあり結果論として成功したということもあります。表面だけを見て「これをやればうまくいく」というのはないのではないでしょうか。

一直線というよりは紆余曲折を経て成長するのであれば、どういう風にリカバリーしていくか。うまくいかない時に、どういう形で続けられるか。準備や覚悟とも言えるかも知れません。何かをきっかけに「よくなった」「悪くなった」と見られがちですが、日常的にそういうタネが転がっていて、その瞬間にどのような意思決定がされるかが極めて重要になると思います。

文=山本智之

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