I write about the future of mobility and evolution of transportation.

Gettyimages

急成長中の物流スタートアップ「NEXT Trucking」は、ロサンゼルス南部の工業地域リンウッドから、スタートアップが集積するシリコンビーチに本社を移転する。新社屋はかつてゼロックスが入居していたビルだ。

同社の150人の社員は、洗練されたオフィス環境への引っ越しに興奮しているが、創業者のリディア・ヤン(38)はあることで頭を悩ませている。彼女は、コンブチャ(植物性の発酵ドリンク)のディスペンサーを新オフィスに設置するか迷っているのだ。コンブチャは近年オーガニック志向の人々に人気だが、独特な香りに抵抗感を感じる人もいる。

しかし、オフィスに置くドリンクのことで悩むのは、スタートアップが成長している証拠だ。NEXT Truckingは、セコイア・キャピタルなどから1億2500万ドル(約135億円)を調達しており、評価額は5億ドル(約540億円)に達する。

同社は4年前から貨物輸送のトラックを予約するスマホアプリを提供している。物流業界では、最近まで電話やファックス、メールでトラックを予約するのが主流だった。NEXT Trucking以外にも、トラック予約のデジタル化を推進している企業は存在する。例えば、ニューヨークに本拠を置く「Transfix」や「Uber Freight」、「アマゾン」などは潤沢な資金を強みにしている。

これらの企業は長距離輸送を専門にしているが、ヤンとその夫で共同創業者のエルトン・チャン(41)は、ニッチ領域に特化することで差別化を図っている。2人が目を付けたのは、ロサンゼルスとロングビーチの港から近隣にある3万5000ヶ所の倉庫までコンテナを輸送するビジネスだ。

NEXT Truckingのアプリには、1万6000ものトラック業者が登録されており、顧客企業は画面をスワイプするだけで予約することができる。料金は、輸送距離と貨物の種類によって設定されている。NEXT Truckingによると、トラックのドライバーは、通常1日に500ドル以上稼ぐことが可能だという。

同社の今年の売上高は、昨年の4600万ドルから1億2000万ドルへ大幅に拡大する見込みだ。ヤンによると、貨物輸送では最初の1マイルが、最後の1マイルと等しく重要だという。

編集=上田裕資

PICK UP

あなたにおすすめ

合わせて読みたい