ネットマーブルは2018年4月、BTSが所属する「Big Hitエンターテインメント」の株式の約26%を買収し、パンは同社の2番目の大株主となった。
2005年にBig Hitエンターテインメントを創業したパン・シヒョクは、ネットマーブルのパン・ジュンヒョクのいとこにあたる。2014年にアルバムデビューを果たしたBTSは、瞬く間に支持を拡大し、世界的人気を獲得した。
その後、Big Hitエンターテインメントは、競合のSMエンターテインメントやYGエンターテインメント、JYPエンターテインメントの地位を脅かす企業に成長した。
Big Hitエンターテインメントの2018年の純利益は2018年に、前年の2倍の4400万ドル(約47億円)に成長した。BTSの人気に注目したネットマーブルは、彼らのモバイルゲームを作るためBig Hitと提携を結んだ。
今年6月には最新のモバイルゲーム「BTS World」がリリースされた。ゲーム内でBTSのファンたちは、彼らのマネージャーを務めることができる。
調査企業Smartkarmaのアナリストは、BTS Worldが世界的人気を獲得し、ネットマーブルのゲームに新たなユーザーをもたらすと考えている。「現状のネットマーブルのゲーム利用者の大半は男性だ。BTSの女性ファンがここに加わることになる」と、同社のアナリストDouglas Kimは述べた。
現在51歳のパン・ジュンヒョクは、今年に入りカカオやMBKパートナーズらと組んで、競合のゲーム企業「ネクソン」の買収に向けた動きを開始した。ただし、ネクソン創業者であり筆頭株主であるキム・ジョンジュは7月に入り、交渉を打ち切ったと報じられている。