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MINI 「クーパー SE」

コンパクトカーと呼ばれる自動車でのなかで、おそらく最も世界的な人気があるのは”ミニ”だろう。そのルーツはいまから60年以上も前、英国最大の自動車メーカーだったBMC(ブリティッシュ・モーター・カンパニー)から発売されたオースティン・ミニだ。

人気車モーリス・マイナーを設計した技術者アレック・イシゴニスが当時、新たな時代を切り開く「とにかく経済的な4人乗り小型車」のコンセプトの下で開発したミニは、1959年に発売された。発売当初こそ販売に苦戦しはしたものの、現英国女王のエリザベス2世や、ビートルズなどといったセレブリティらが好んで乗り始めたこともあり、ミニは英国だけでなく世界に人気を拡大していった。

そして、ミニは時代の趨勢を持ち前の軽快なフットワークで駆け抜け、大衆車から趣味性の高いクルマへと変貌しながらも人気車種であり続けた。一方で、その母体である会社の経営は混迷を極め、BMCは1980年代の終わりにはやはり老舗自動車メーカーの名を受け継ぐローバー・グループとなった。日本のバブル期にミニを買った人たちならば、きっと”ローバー・ミニ”の名に愛着を持っていることだろう。しかしそのローバー・グループもまた、1995年にはアレック・イシゴニスの甥、ベルント・ピシェッツリーダーが率いる独BMWに買収された。最終的に、BMWは2000年にローバー・グループを分割・売却したものの、いくつかのブランドと、ブランドとしての”MINI”は手元に残した。

BMWは2001年、それまれ40年以上もほとんど形を変えずに販売されてきたミニをモチーフとして、まったく新しいクルマ”MINI”を発売した。そのボディは衝突安全基準などを満たすため、”ミニ”に比べるとかなり大きく現代的なサイズになった。しかしそのデザインはミニのそれに最大限の敬意を表し、愛嬌とノスタルジーさを兼ね備えたデザインを武器に「プレミアム・コンパクト」とも呼ばれるセグメントを作り上げた。



そして2019年。そのMINIにも、また新たな時代を切り開くときが来たようだ。MINIは、スタンダードなハッチバックモデルからエンジンを取り除いてフル電動化したモデル「MINI クーパーSE」を発表した。

文=Munenori Taniguchi

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