今回の出資はニューヨーク本拠の投資会社Artist Capital Managementの主導で実施された。同社の投資主任のJosh Dienstagは、100 Thievesの取締役に就任する。出資には既存の出資元に加え、新たにLVMHのオーナーのベルナール・アルノーが設立した投資会社Aglaé Venturesも参加した。
100 Thievesの累計資金調達額は6000万ドルに達した。同社にはセールスフォースCEOのマーク・ベニオフや、ドロップボックスCEOのドリュー・ヒューストン、セコイア・キャピタルも資金を注いでいる。フォーブスは昨年秋に100 Thievesの企業価値を9000万ドルと推定していた。
新たな資金で100 Thievesは、ロサンゼルスの本社やトレーニング施設を整備し、新たなアパレル製品の開発を進める。同社の創業者のHaagは「当社のチームは昨年から急成長を遂げてきた。今後はロサンゼルスを本拠に、さらに事業を拡大さえていく」と述べた。
100 Thievesは、設立当初からライフスタイルブランドを目指した点で他のeスポーツ企業とは大きく異なる。同社はTシャツなどのグッズのデザインと製造を自社で行っており、これまで4回発売した製品は全て20分以内に売り切れた。
今年4月に開催したセールでは、販売開始から5分で50万ドルの売り上げを達成した。100 Thievesは多岐に渡るeスポーツチームの選手らと契約を結び、この分野のインフルエンサーとして知られるRachell "Valkyrae" Hofstetterとも契約を結んでいる。
創業者のHaagは、ハンドルネーム「Nadeshot」としてユーチューブやツイッターで数百万人のフォロワーを持つ。彼は、100 Thievesの所属プレーヤーにも彼と同じように個人のブランド化を目指してほしいと願っている。
Haagは2017年11月に100 Thievesを設立し、わずか1年足らずでeスポーツ業界で最も注目されるブランドの1つへと成長させた。ドレイクとスクーター・ブラウンは、昨年10月に同社の運営に参加していた。