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米国のオーディオブック市場は、拡大が続いていることが最新のデータで明らかになった。Audio Publishers Association(APA)によると、2018年のオーディオブックの売り上げは累計9億4000万ドル(約1016億円)に達し、2017年から24.5%の増加となった。販売冊数はさらに伸びており、2017年から27.3%の増加だった。

オーディオブックの売り上げは7年連続で2桁台の成長を記録している。音声コンテンツ消費は伸び続けており、出版社らもこの分野への注力を深めている。

「今回のデータで、音声コンテンツの売り上げ拡大が継続中であることが確認できた」とAPAの共同会長のChris Lynchは声明で述べた。「オーディオブックのタイトル数も増加傾向にあり、さらに多くの人々が音声コンテンツを消費している」

2018年に米国のオーディオブック業界で最も支持されたジャンルとしては、一般小説やミステリー、スリラー、サスペンス、SF、ファンタジーがあげられた。また、ノンフィクションが全体の売り上げ冊数の32.7%を占めていた。

APAは今年に入り、史上初めて米国人の50%が「オーディオブックを利用したことがある」と回答したと報告していた。APAはこの背景に、スマートフォンやスマートスピーカー、車内エンタメシステムなどでデジタルオーディオへのアクセス機会が増えたことをあげた。

また、ポッドキャストの利用人口の伸びもオーディオブックの普及を後押ししている。オーディオブックの利用者の55%が、過去1カ月以内にポッドキャストを利用したと回答した。

ただし、米国の出版業界全体の2018年の売り上げは約258億ドルと試算されており、これに比べれば約10億ドルのオーディオブック市場の規模は、ごく小さなものだ。

それでも、オーディオブックがここ数年、市場を拡大していることは注目に値し、今後の成長にも期待できる。書籍に先駆けてオーディオブックを発売する「オーディオ・ファースト」型のタイトルの売り上げは2018年に前年比11.2%増を記録し、冊数ベースでは37.7%の伸びだった。

2018年に発売されたオーディオブックのタイトル数は4万4685冊に達し、2017年から5.8%の伸びだった。オーディオブック市場は、今後も十分な成長余地を残していると考えられる。

編集=上田裕資

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