出資元にはピーター・ティールも
ウェイモなどいくつかの企業がロボットタクシーのパイロットプログラムを展開しているが、ラッセルはサービスが根付くまでにはまだ時間を要すると考えている。彼によると、短期的により大きなビジネスに育つ可能性が高いのは、ハイウェイを自動走行する乗用車やトラック向けのテクノロジーだという。
「我々は、ロボットタクシーやトラック向け製品にも大きなチャンスがあると見て全力を注いでいるが、最も関心を持っているのはコンシューマ向け車両向け製品だ。まずは、乗用車が高速道路に乗って下りるまで自動走行できるようにし、ゆくゆくは郊外や都会の道路にも展開していきたい」とラッセルは語った。
ルミナーは、トヨタ・リサーチ・インスティテュートやボルボ、フォルクスワーゲン、アウディなどの企業に製品を納品し、提携を結んでいる。同社は、グローバルの大手自動車メーカー15社中、12社を含む30社と提携している。ラッセルは具体的な社名を挙げなかったものの、今後新たな提携を続々と発表する予定だという。
ルミナーは、Irisプラットフォームのソフトウェアチーム責任者として、元ダイムラー/メルセデスのエンジニアであるChristoph Schroderを採用した。Schroderは、シリコンバレーにあるダイムラー/メルセデスの自動運転ソフトウェアとロボットタクシープログラムを開発する部門の責任者を務めたほか、ボッシュで自動運転技術の開発に携わった経歴を持つ。
ルミナーには、G2VPやMoore Strategic Ventures、LLC、ニック・ウッドマン、The Westly Group、ピーター・ティールが支援する1517 Fund、Canvas Ventures、コーニング、コーンズ、Volvo Cars Tech Fundなどが出資している。
コーンズとコーニングは、ルミナーの投資家であると同時に、サプライチェーンのパートナーでもある。特に日本のコーンズはルミナーのアジア展開を支援している。