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科学誌エンバイロメンタル・リサーチ(Environmental Research)に昨年掲載されたメタ分析では、森林浴がストレスホルモンであるコルチゾール水準、心拍数、冠動脈性心疾患のリスク、血圧、コレステロール値、2型糖尿病のリスク、全死因死亡率、心臓病による死亡率の減少と関連していることが分かった。この分野をテーマとした一部の研究は質の問題で除外されたものの、高品質で十分な量の研究(複数のタイプの自然との触れ合いを対象としたさまざまな国のもの)から、森林浴は本当に効果的かもしれないことが示されている。

今回の研究の著者らは、いくつか興味深い仕組みを指摘している。その一つは、自然の中で追加の病原体にさらされることで人の免疫組織が強化されることだ。これは、病原体に十分さらされていないことや抗菌せっけんの使い過ぎ、汚れたもの一般に対する恐怖などが原因で、過去数十年の間に健康問題が引き起こされてきたのと同じだ。またもう一つの考え方として、木が排出する分子であるフィトンチッドに抗細菌性があること、あるいはフィトンチッドが私たちの免疫組織の中で細胞活動を引き起こすことが示唆されている。

心身の健康の悪化に対する社会的原因が明確になる中、今回のような研究はこうした問題の予防と行動の変化を後押ししてくれる。その中で、たとえ地元の公園であったとしても自然の中で時間を過ごすことは、確実に重要な部分だ。

新たな研究が示すように、まずは週に2時間ほどを確保するよう目指すとよいだろう。自然の中でそれ以上の時間を過ごすことを習慣にできればなおよいはずだ。

翻訳・編集=出田静

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