俳優に執筆、プロデューサーに投資家、そして2つの会社を経営する代表取締役。東証一部上場企業のIT企業じげんのCLO(Chief Lifestyle Officer)をはじめ、他にも数社のアドバイザーを務める。そして更には、ライフスタイルブランド「JUDROP(ジュードロップ)」を立ち上げ、第1弾商品として、子どもから大人まで男女問わず全身を洗えるオールインワンシャンプーの販売を開始した。
彼とはそう、水嶋ヒロだ。
「たくさんある中で、どんな肩書きが一番しっくりくるのか?」と問いかけると、少しの沈黙の後に水嶋は、「なんでもいいです……。あえて言わなきゃいけないなら、長いけど、いろんなことにチャレンジしながら子育てや家事もするパパですかね」と微笑んだ。
働き方改革による副業・兼業推進によって、今でこそ2枚目の名刺を持つ人は増え、スポーツ選手が投資家としての一面をのぞかせることも、珍しくはなくなった。水嶋ヒロはその先駆けであり、多岐にわたる活動は、10年も前にはじまったことだ。
大手芸能事務所からの独立以降、根拠のない憶測にさらされたとしても、なぜ挑戦をやめなかったのか。水嶋ヒロが求め続けているものとは、一体何なのだろうか。水嶋の胸の内に迫った。
「なんでも自分でできるようになれた方が、家族も守れる」と思った
僕は独立した後、自分の会社を立ち上げました。当時24歳で、その頃から俳優以外の活動はスタートしています。あらゆる活動の根底に共通しているのは「とにかく学びたい」という気持ちです。
この気持ちは結婚して子どもが生まれたら、さらに強くなりました。なんでも自分でできるようにならないとダメだなって。いざという時に家族を守れない。何をやるにしても先ずは自分でやれる方法を探すようにしています。
例えば、僕は独立した後に、すごく近いと思っていた人が離れていくなど、いろいろなことを経験しました。根も葉もないことを、広められたりもして……。当時は落ち込むこともありましたが、今となればそうした経験があったからこそ、より一層、「自分でなんとかしなきゃ」という思いが強くなりました。