ビジネス

2019.07.17

水嶋ヒロが語った「学び続けること」の意味。なぜ2年かけて、ブランドを立ち上げたのか?

水嶋ヒロ


ほぼ毎日娘と一緒にお風呂に入っているのですが、子育てを始めたばかりの頃は、とてもじゃないけど自分のケアまで考える余裕がなかった。娘の面倒をみるだけで精一杯。気づいたら髪も肌もボロボロ。周りからヒアリングすると、それは世の子育てをする親に共通することでもあった。

子どもと一緒に全身を洗えて、自身の集中ケアも叶えられて、なおかつ潤いや癒しにまでなるオールインワンシャンプーがあったらいいのにな……。時短にもなって、敏感肌にも使えて、自然にも配慮したいいものができれば、同じように悩んだり、頑張る人を応援できる一つになるかもしれない。

何より、子どもと一緒のシャンプーを使えて、それが大人にとっても、使うほどに喜べるものであれば、ただ洗う作業になりがちなバスタイムを、短かったとしてもより有意義なものにできるかもしれない。自分にも良いことができていると、自然と笑顔が増えて、記憶に結びつく香りに癒されて、泡でコミュニケーションをしながらの幸せなバスタイムの創出につながって、親子にとって大切な時間や思い出の一つになったら最高じゃないですか。

そんな実体験を踏まえてつくったのが、「自然の恵みと、人が紡いできた科学の知恵、両方の良いとこを合わせて、ぎゅっと絞ったようなひとしずく」をコンセプトに開発した『JUICY SHAMPOO(ジューシーシャンプー)』(Juicy all-in-one conditioning shampooの略)という商品でした。使用してくださったお客様から嬉しい感想をたくさん頂いています。手にとって頂けた方のバスタイムに、ほんの少しでもプラスをもたらせていたら幸せですね。

この商品は、自分の分身のような存在

今回ライフスタイルブランドJUDROPを発表するにあたり、ブランドを運営する会社、Be Youthfulを新たに立ち上げました。僕は代表取締役CCO(Chief Creative Officer)を務めています。スタートアップ企業だからこそ、何事も学びながら進んでいるので、計画通りに進むことは、まずありません。

今回のオールインワンシャンプーも、本当は去年ローンチするはずでした。それが、結果的に半年以上ずれ込んでしまいましたし、本当に日々勉強です。遠回りもしたけれど、完成させるまでに約2年かかったこのJUICY SHAMPOOは、いまや僕の分身みたいなもので、使って喜んでもらえると、自分のこと以上に嬉しい。ゼロから、妥協なく最後までこだわり抜いたからこそ、そう思えるんだと思います。
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文=伊勢真穂、写真=小田駿一

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