ビジネス

2019.07.17

水嶋ヒロが語った「学び続けること」の意味。なぜ2年かけて、ブランドを立ち上げたのか?

水嶋ヒロ




なので、目標が生まれる度に、自分なりの叶えるやり方を考えて、ただただ一生懸命やってきた結果になります。やり方や環境に左右される部分もあることだと思うので、ラッキーだったんじゃないでしょうか。

そうした中、結婚をして「あぁ俺ってこれなんだ」と思えるものが見つかったんです。自分に才能があるとしたら、それは「家族を大事にすること」だなって。他の人に話したら、え?何言ってんの?って思われるかもしれないけど、本当にこれなら誰にも負けない。僕の場合は、悩み続けた先に、家族の存在があった。その想いは娘が生まれて、さらに強くなりました。

仕事とプライベートの境界線はない

僕の活動を見て、「色んなことに手を出している」と思う人もいるかもしれません。でも、ひとつはっきりしていることがあって、僕は自分のライフスタイルの延長線上にしか仕事を創りません。もちろんオファーを頂く類の仕事もあるので、例外もありますが、それでも家族を優先できたり、家族時間を削らない方法を一番に考えて決断してきてます。

プライベートと仕事の境界線をなくして、自分が理想とするライフスタイルの中で、自然と仕事もできたらいい。何よりも家族を中心に、どうやったらいい形で仕事ができるかな、といつも考えているんです。

もともと人前に出ることが得意じゃないし、自分のことを伝えることには消極的ですが、ライフスタイルの延長線上にあるプロジェクトを思うと、自分自身のことも伝えなきゃいけない。プロダクトやサービスをつくったり、何かをプロデュースしたりする上で、「なぜ僕が手がけるのか」「僕だからこうなるよね」ということが伝わらないとダメですよね。

ここ数年、DtoC(Direct to Consumer/メーカーがECサイトを通じて消費者へ直売するモデル)ビジネスがアメリカで急速に伸びて、日本にもその流れがきています。この、作り手の思いを反映させられるスタイルこそが、DtoCの良さでもある。自分自身の関心にもフィットするモデルだという思いもあり、ライフスタイルブランド『JUDROP(ジュードロップ)』を立ち上げ、第一弾商品として『Juicy all-in-one conditioning shampoo』を発売しました。


第一弾商品の『Juicy all-in-one conditioning shampoo』

「いつか自分の思いを注ぎ込めるブランドをつくりたい」という思いは昔からずっとあって、ついに念願叶って実現しました。その第一弾のプロダクトが、いわゆる化粧品領域で、しかもオールインワンシャンプーだというのは、実は娘の存在が大きいんです。
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文=伊勢真穂、写真=小田駿一

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