N26は欧州の主要都市に加え、ニューヨークにもオフィスを構えており、ヨーロッパでの利用者は350万人に達している。同社は今年1月に、3億ドル(約325億円)を中国のテンセントらから調達し、その際の企業価値は27億ドル(約2900億円)とされていた。
N26は既に米国で申し込み受付を開始しており、10万人のアメリカ人が登録待ちの状態という。N26の米国部門CEOのNicolas Koppは「米国に進出できたことにエキサイトしている。N26の利用申し込みはアプリから5分で完結する。アカウントの維持費用は無料で、最低入金額の規定もない」と述べた。
N26は口座の入出金情報を分析し、給料日の2日前に貸付が受けられるサービスでも好評を博している。また、支払い履歴を細かなカテゴリに分けることが可能で、アプリを家計簿的に利用できる。さらに大手銀行との提携により、当座預金口座やデビットカード決済の利用も可能になっている。
Koppによると、N26は海外送金を行う場合、最も有利な為替レートを提供するため、頻繁に海外に出かける人々にも愛用されているという。欧州の利用者の40%が、35歳以上の年齢層という。
N26のアプリでは入出金履歴がリアルタイムで反映され、自動的にカテゴリ分けされる。利用者は1日の利用限度額を自由に設定でき、遠隔操作でロックをかけることも可能だ。万が一、出先でスマホを紛失した場合は、ロックをかけて不正利用を防げる。
さらに、海外で買い物を行った場合にN26は手数料を徴収しない点も、旅行者に好評となっている。N26は月額費用なしで利用可能だ。米国でのオペレーションは現在、ベータ版だが、今年の夏以降は月あたり2回のATM経由での現金の引き出しが無料になる。
N26は今後、ブラジルでのサービス開始も視野に入れているという。