ビジネス

2019.07.17

驚きのアイデアでジェンダーの固定観念をくつがえす、世界が認めた3つの作品

世界最大級の広告祭、カンヌライオンズの会場にて

毎年フランスのカンヌで開催される「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル(Cannes Lions International Festival of Creativity)」は、広告やPR分野のクリエイティブな作品が世界中から集まり、コンペティションが行われる。広告業界のオリンピックと表現しても良いかも知れない。

広告業界とは縁のない私とカンヌライオンズとの付き合いは浅いが、自分が立ち上げた事業で2017年のカンヌライオンズに応募し、幸運にもモバイル部門のグランプリを受賞することができた。

その時は残念なことに会場へは足を運ぶことができなかったが、今年はようやく現地を訪れることができたので、事業開発者、そして過去のグランプリ受賞者としての視点で気になった受賞作品を紹介したい。

ジェンダーをテーマにした作品を選んだ理由

私は株式会社リクルートライフスタイルで『Seem(シーム)』という事業の責任者を務めている。『Seem』はスマートフォンと専用キットで精子の状態を測定・数値化できるサービスで、男性のための妊活エントリーツールだ。



私がリクルートで精子チェックサービスを立ち上げたのは前職での経験が大きく影響している。新卒で入社したその会社では『ルナルナ』という生理日管理サービスの部署に配属された。当時、部署のメンバーは10人ほどだったが男性は私1人。女性たちに囲まれながら女性の身体のことや健康について考え続けていた。

現在は男性向けのサービスを運営しているが、もちろん妊活は女性に関わる部分が大きい。そのため今も引き続き女性のウェルビーイングについても考える機会は多い。

前置きが長くなってしまったが、そのようなバックグラウンドを持つ私が、注目した作品をいくつか紹介したいと思う。
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文・写真=入澤諒

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