ビジネス

2019.07.17 17:00

驚きのアイデアでジェンダーの固定観念をくつがえす、世界が認めた3つの作品

世界最大級の広告祭、カンヌライオンズの会場にて


2.VIVA LA VULVA


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次は「Libresse」というデンマークの生理用ナプキンのキャンペーン用に作られたミュージックビデオのような動画だ。『VIVA LA VULVA(外陰部バンザイ!)』という衝撃的なタイトルの動画は女性が自分の性器に自信を持つように勇気づけている。

女性の半数は自分の性器に自信がなく、なかには美容整形をして「完璧な形」を目指す人もいると言われている。しかし性器の「完璧な形」など存在するのだろうか。

身体のパーツの色や形は十人十色でそこに正解はないはずだ。「完璧な形」があるとすれば、1人1人が自分の身体の特徴を知り、他のものと比べることをやめられたときに見つかるものだと思う。
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動画の中で繰り返される「I’m so glad you’re mine(あなたが私のもので本当に嬉しい)」とうフレーズは、女性が自分の身体に贈るラブソングにも聞こえる。

この動画は500万回以上再生され、動画の効果もあってLibresseは2カ月間で市場シェアを0%から33%に拡大した。

生理用ナプキンはブランドごとの機能差が少なく、コモディティ化が進んでいる。そのなかにあって、動画VIVA LA VULVAが発信したメッセージとそれによってもたらされたLibresseに対する好意的なイメージがブランドロイヤルティという形で競合商品との差別化に貢献した。
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文・写真=入澤諒

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