日本−グアテマラで遠隔ワークのCEO、「情報で女性の能力を解放する」

SHEVA CEO マリサベル・ルイス



SHEVAのトレーニングの様子。

──現在、日本にお住まいだと聞きました。どうやってリモートでCEOを続けているのでしょうか。

数ヵ月前から投資家の夫と4歳の娘と日本で暮らしています。リモートでCEOを続けられるのには2つ理由があります。1つはテクノロジーがあること、そしてもう1つはTigoなどの事業パートナーおよびグラテマラ のチームが私を信頼してくれているからです。チームメンバーは10人で、グアテマラにいます。外部のトレーナーに委託することもありますが、こんな小さなチームでここまでできたことは我ながらすごいと思います。

毎年、1万人以上にリーチすることが我々の目的ですが、プログラムを外部提供することで、もっと多くの人にリーチができそうです。現在、新しいアプリをも開発しています。

──女性をエンパワメントするというあなたのコアは、どうやって生まれましたか。

フェイスブックのCOO、シェリル・サンドバーグが書いた『LEAN IN 女性、仕事、リーダーへの意欲』が大好きです。女性の社会進出について書かれたこの本を読み、起業家として大きな影響を受けました。

私が育ったグアテマラでは、恵まれない子どもや女性が多いのですが、自分は恵まれていて読書も旅行も自由にできて、大学にも行けました。だからこそ社会に恩返ししたいという気持ちがあります。

ラテンアメリカ社会はとても伝統的で、例えば家が貧しくて1人しか学校に行けない場合、行くのは大抵男の子です。女の子は家に残されて、学ぶ機会を失ってしまう。ポテンシャルを伸ばすために十分なチャンスを与えられなかった女性たちがいます。そういう人たちのために何かしたいと思っています。

女性のエンパワメントで素晴らしいのは指数関数的な効果があることです。1人の女の子をエンパワメントすると、彼女の人生を変えられるだけではなく、彼女の家族やコミュニティ、そして社会に影響を与えられます。1人をトレーニングすると、その子が周囲の複数人に教え、家族や未来の子どもにも影響を与えられる。指数関数的な早さで広げて、恩返しをしてくれるのです。
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構成=成相通子 イラストレーション=Willa Gebbie

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