米国ビルボードチャート1位を獲得したBTS、『ボヘミアン・ラプソディ』などグローバルヒットを叩き出すためのきっかけは健康にフォーカスすることだった。
韓国語で米国ビルボードチャート1位を獲得したBTS、クイーンの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』などのグローバルヒット、国内でもKing & Princeを手がけるなど音楽界で際立つ躍進を遂げているユニバーサル ミュージック。その成功を支えているのは、健康にフォーカスすることだったと、CEOの藤倉尚は語る。
疲れた顔のCEOではいけない 10年前、当時副社長だった私は、社内での早朝の会議に始まり夜は会食、加えて出張などもあり、スケジュールを詰め込みすぎていました。
そんなある日、社員に「パフォーマンスが、落ちていませんか?」と聞かれたのです。確かに食生活や睡眠も含めて不規則な毎日で、顔もむくみ体調もよいとは言えませんでした。
そこで食生活を見直すよう心がけ、朝も子どもと一緒に走るようにしました。走っている時間の子どもとの会話もリラックスできる時間になります。ほかには、サーフィンを始めたことが大きいです。サンタモニカの本社に集まる各国リーダーが出勤前にサーフィンをしているので、そこに参加して効果を実感しました。朝からすっきりした気持ちで、仕事に取りかかれます。
働き方改革は音楽業界にとって急務でしたから、昨年オフィスを神宮前に移転したのをきっかけにフルフレックス、フリーアドレスを導入して社員も健康的に働ける環境を整えました。レコーディングやライブの開始時間などもアーティストや取引先にも協力をお願いしながら見直しを進めています。単なる慣例で不規則になっていることは、改善すべきと思ったのです。
音楽産業はグローバルな目で見れば、定額制サービスを中心に米国など二桁成長を続けていますし、東南アジア諸国も伸びています。好きなアーティストや楽曲を選んで聴くだけではなく、プレイリストを活用し、その日の気分に合わせて音楽を楽しむ人も増えています。健康的な心身で過ごすために音楽を活用してもらえる機会を提供していきたいですね。
ふじくら・なおし◎ユニバーサル ミュージック社長兼最高経営責任者(CEO)。一般社団法人日本レコード協会副会長。1967年生まれ、東京都出身。92年ポリドール(現ユニバーサル ミュージック)入社。2012年に副社長兼執行役員となり、同社邦楽4レーベルなどを統括。14年1月より現職。
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