ローソンはTwilioの発行済み株式の5%を保有し、資産額は12億ドル(約1296億円)に達した。Twilioの成長に伴い、ローソンの資産はこの3年で2倍以上に増えた。同社は、2016年にIPOを果たし、株価は今年に入ってから66%、この12ヶ月では146%も上昇した。現在の時価総額は190億ドルを超える。
デトロイト出身の連続起業家であるローソンは、中学生の時にイベント動画撮影サービスを立ち上げてバル・ミツバー(男の子が13歳になったことを祝うユダヤ教の成人式)の様子を撮影・編集し、高校を卒業する頃には結婚式撮影で週末に5000ドルを稼ぐようになった。
彼はミシガン大学に在学中、講義メモを提供するインターネットサービス「Versity.com」を立ち上げ、その後「StubHub」の初代CTOとして同社のチケット販売サイトを開発した。
そして2004年に大学を卒業後、アマゾンに入社し、当時立ち上がったばかりのAWS(アマゾン ウェブ サービス)で15ヶ月間勤務した。「インフラをサービスとして提供するという画期的なアイデアにとても驚かされた」と彼は2016年のインタビューで述べていた。
ローソンは、これまでの起業体験からビジネスにおけるコミュニケーションの重要性を痛感し、友人であるEvan CookeとJohn Wolthuisと共にAWSのモデルを参考にしたクラウドコミュニケーションプラットフォーム「Twilio」を2008年に立ち上げた。サンフランシスコ本拠のTwilioは、ウェブやモバイルのアプリに音声通話、ビデオ、テキストメッセージを組み込むことができるツールを提供している。
最初の顧客であるPhoneMyPhone.comはTwilioのAPIを用いて、ユーザーが携帯電話を紛失した際に自分の電話番号を入力し、着信音を鳴らすことができるサービスを提供している。