海外事業家に聞く、人生の決め方

浜中有美子さん

今年初め、Netflixで始まった番組をきっかけに「こんまり」こと近藤麻理恵さんが世界中で大ブレイクしたことは読者の皆さんにも記憶に新しいのではないだろうか?

私が当時最も驚いたのが、今やTV地上波・ハリウッドを凌駕する影響力を持ったNetflixというメディアの看板番組で、日本人が日本語で通し、観客が熱狂しているという事実だった。

ここまで寛容な世界になったのか、と感慨を覚えていたところ、ほどなく、彼女が英語を話さないことを著名人が揶揄し炎上騒ぎが起こり、まだまだこれが現実なのだな、と納得せざるをえなかった。

私に限らないと思うが、留学であれ就職であれ、日本から外に飛び出す時の気分は高揚しているものだ。日本での肩書きが通用しない世界での挑戦、新たな人々との出会い、目から鱗が落ちるような経験、不安を上回る期待……その中でどれだけの人が移民として、そしてマイノリティとして生きるようになることに思いを馳せているだろうか? 

マイノリティである自分とは対照的に、彼の地で生まれ育ちすっかり中身は現地人でなった自分の子どもを育てるようになる。そして、その中で葛藤を抱えることになる。

私には今年で9歳、7歳、5歳の子どもが3人いるが、全員ロンドン生まれロンドン育ちのロンドンっ子だ。「ママの英語、いまいちよね」と言われる日々。

私と同じように、海外で子育てする上でこうした葛藤を抱えている人はいるのだろうか──今回は、シアトル→シンガポール→シアトルと移り住んだ友人で、日系和食チェーンの財務・人事ディレクターの浜中有美子さんに、移り住むきっかけや、外国暮らしで変化した価値観、子育てのことなどをお伺いした。


──有美子さんとは、私がシンガポールにいた頃(2008〜10年)に知人の紹介で知り合ったんですよね? シンガポールに移る以前のお話から伺えますか?

熊本で生まれ育ち、大学で上京しました。日本の大手鉄鋼メーカーに就職して財務畑を歩んだ後、カリフォルニア大学バークレー校のビジネススクールに留学し、そこで知り合った日本人の同級生と結婚しました。シアトルで就職した夫と合流し、その後夫の社内転勤でシンガポールに。そこで葉子さんに出会ったんですよね。

ビジネススクールの卒業式。韓国人のハウスメートと。

文=クローデン葉子

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