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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」




奇跡は、富士スピードウェイで試乗ができたことだ。そのおかげで、この野獣のポテンシャルの9割以上試すことができた。EVOのルーフラインはかなり低いので、身長189cmの僕には乗り込むのが窮屈だった。でも、なんとかシートに収まると、1速に入れてコースに出た。

日本に上陸したばかりのウラカンEVOには、5.2リッターV10エンジンを搭載し640psと600Nmのトルクを発生する。この自然吸気のV10エンジンは8500回転と高回転まで力強く回るし、全開で心が驚く気持ちなので、ターボ付きエンジンなんて要らないと思ってしまうほどだ。



EVOのアクセルを全開にして2速に8500回転のレッドラインまで加速したら、富士SWの第一コーナーに差し掛かった。0−100km/hは2.9秒だから、その加速の力で体がシートに押しこまれる。6ピストンの強烈なブレーキを踏んでも、その強い制動力で体が急に前進することに驚く。五感がアタックされている感じ。

170km/hからいっきに減速し、ターンイン。体が加速、減速、コーナーリングのGフォースなどで左右・前進に自由自在に動くし、何よりもこのV10の5000回転からレッドラインまでのエンジン音がまるで恐竜が背中のすぐ後ろから吠えているかのような感覚だ。

その音の質に鳥肌がたつほどの気持ちの良い振動だから、気づかないうちに常に5000回転をキープしようとして余計にギアをシフトしていた。最高速は325km/hだそうだ。僕は富士の直線では270km/hを出してみたけど、新エアロのおかげで不思議なほど安定していた。

富士スピードウェイの「100R」は長い右コーナーだ。ボディロールがない割にコーナーでGフォースをかなり感じる。お腹の筋肉を強くしなきゃと思わせてくれる。ステアリングフィールは、正確だし、重さが適切。

4WDや4WS、さらにLDVIのコントロールが見事にマッチングしているからコーナーの途中で修正は。クルマは先読みしてくれているからこそ、コーナーに進入する時と、立ち上がっていく時も、4つのタイヤがしっかりとグリップしているし、力強くV10のエンジンパワーとツインクラッチの7速A/Tの組み合わせが路面に伝達しているのが伝わってくる。

文=ピーター・ライオン

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