一般的に富豪になる方法だとされていることと、それらが俗説である理由は、以下の通りだ。
1. 遺産相続人である
ヴァンダービルト家、ロックフェラー家、ケネディー家、そして英王室の一族など、代々財産を受け継いでいる人たちもいる。だが、保有資産100万ドル以上の富豪(ミリオネア)の大半は、裕福な家庭で育ったわけではなく、人生の早い段階でお金の重要性を認識し、資産を増やすために必要な行動を取る準備ができた人たちだ。
米資産運用会社フィデリティ・インベストメンツが昨年行った調査によると、ミリオネアのうち81%が自力で富を築いた人たちだ。遺産を受け継いだ富豪は、500万人に1人にとどまる。
富豪の多くが遺産を相続したと考えられている理由は、100万ドルを超える資産を形成するには長い時間がかかるためかもしれない。その間は倹約も必要であることから、富豪であることが明らかになるまで、他人の目には裕福に見えていなかったということもあるだろう。
2. 強運である
俗説1と同じように、これを富豪になる方法だと信じる人は、富豪にはなれないだろう。ウォーレン・バフェットが数多くの賢明な投資を行うことができ、それによって世界で最も裕福な男性の一人になったのは、強運のおかげだろうか?
ビル・ゲイツがマイクロソフトをゼロから築き上げ、世界一の富豪になったのは、運が良かったからだろうか。また、現在一の富豪であるジェフ・ベゾスがそれほどの富を築けたのは、アマゾン・ドット・コムを創業するという幸運に恵まれたからなのだろうか?
これら3人の富豪はいずれも、小さなもの(少額の資金、一つの製品、ビジネスに関する一つのコンセプト)を長い時間をかけ、驚くべき大きさに育てる力を身に付けていたということだ。これは、運とは根本的に異なるものだ。
3. 危険な投資をする
ミリオネアになるには、いくらかのリスクを取らなくてはならない。そこで重要になるのは、リスクと利益のバランスだ。成功を収めた富豪たちは対象を慎重に評価をした上で、投資を行っている。
ミリオネアの多くは、インデックスファンドや不動産など、一般的な投資によって富を築いている。これらよりも高リスクの投資も行うが、大半は、こうした従来からある形態で、資産を保有している。
バフェットはこの点に関連して、「自分にとって重要でないものを手に入れるために、重要なものを危険にさらしてはいけない」と述べている。
初めのうちは、収入の5〜10%を貯蓄と投資に充てるだけでは不十分だ。最低でも20%を確保する必要がある。30%以上にすることも、目指してみる価値がある。