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アーノルド・シュワルツェネッガー / Getty Images

「ウォーキング・デッド サバイバルへの道」などを手がけるモバイルゲーム開発企業、「Scopely」は先日、創業以来の累計売上高が10億ドル(約1080億円)を突破したとアナウンスした。

同社はプロレスラーが登場する対戦パズルゲームの「WWE Champions」や無料RPGゲームの「Wheel of Fortune: Free Play」などで知られ、2018年の売上は前年比80%の急拡大。年間売上が1億ドル達成間近のシリーズを6タイトル保有している。

Scopelyは昨年、「Star Trek Fleet Command」を大ヒットさせたほか、7年前に公開のDiceシリーズも根強い人気を誇っている。「人気がどこまで続くかは定かではないが、予想を上回る成果をあげられたことは確かだ」とScopelyのチーフ・レベニュー・オフィサーのTim O’Brienは話した。

O’BrienによるとScopelyのビジネスモデルはナイアンティックやMZ、Rovioとは異なるという。同社が開発するゲームはシリーズごとに異なるゲームエンジンを用いながら、広告やアナリティクスのシステムは共通化している。

これにより、異なるゲームを運用するチームがKPIを共有し、開発を効率化したという。Scopelyは2015年時点では現在よりもずっと小規模な企業だったが、ウォーキング・デッドのような有名IPのゲームを成功させた。また、CBSとの提携で実現したStar Trek Fleet Commandは同社のタイトルの中で、最速で売上を伸ばしており、今年の4カ月だけで5000万ドルの売上をあげた。

カリフォルニア州本拠の同社は先日、Digit Game Studiosを買収し、アイルランドやバルセロナにも拠点を拡大する。同社は現在、400人の従業員を抱えている。

リサーチ企業Newzooのデータで、2018年にスマホ及びタブレット向けゲームが生み出した売上は600億ドルに達し、ゲーム業界全体の44%を占めている。

「ガチャ禁止」が業績に与える懸念

ただし、フリーミアム型のゲームの先行きには懸念もある。ベルギーでは賭博関連法に基づきルートボックス(ガチャ)が禁止されたほか、英国議会もゲーム内の課金を規制する検討を開始した。米国議会も、未成年をターゲットとしたゲーム内の課金に監視の目を強めている。

「当社のゲームは子供を主要ターゲットとせず、一般層が主な顧客だ」とO’Brienは話すが、アップストアにおいてScopelyのレーティングは「4歳以上」とされている。「運営は注意深く行っており、業界で懸念される問題に取り組もうとしている」と彼は続けた。

しかし、これらの逆風もScopelyの急成長の足かせにはならない見通しだ。Pitchbookのデータによると、同社は昨年夏に7億ドルを超える企業価値で1億6000万ドルのシリーズC及びC1資金調達を実施した。

同社はEvolution MediaやGreycroftに加え個人投資家のPeter Guber、Jimmy Iovin、さらにアーノルド・シュワルツェネッガーからも資金を得ている。

Scopelyは今後の事業拡大に自信を深めている。「当社は顧客の要望に従うことで成長を果たしてきた。どんなメディアであっても同じだが、ゲームは最も顧客中心主義が要求される分野の一つだ。ゲームパブリッシャーとして、現在の姿勢を変えず事業を成長させていきたい」とO’Brienは話した。

編集=上田裕資

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