ビジネス

2019.07.10 08:00

競争激化に直面するネットフリックス、「価値」はどうなる?

ネットフリックスの投資家は、2020年から開始されるAT&Tのストリーミング配信サービスにも警戒する必要がある。同サービスの月額料金は、ネットフックスよりわずかに高い16~17ドルとされる。

携帯電話サービス大手として知られてきたAT&Tだが、ワーナー・メディアを買収したことにより、ケーブルネットワークのHBOを傘下に収めた。ネットフリックスは現在配信している最高の映画とテレビ番組を失うということだ。打撃を受けないはずはない。

ネットフリックスは生き残れるか?

ネットフリックスの時価総額は、約1650億ドル(約17兆9400万円)。ストリーミング配信サービスにおける支配的な立場によって、これを実現した。だが、すでに述べたとおり、その状況はすでに過去のものだ。同社の今後の成功を左右するのは、自ら制作するテレビ番組や映画がどれだけ人気を得られるかだ。

ネットフリックスが持つ大きな利点は、すでに1億4900万人に上る会員が支払う視聴料で、収入を得ていることだ。顧客は新たに獲得するよりも、維持する方がはるかに簡単だ。

ネットフリックスが生き残ることは可能だろう。ただし、それは規模の縮小を伴う。最も寛大に評価しても、時価総額は数年内に1000億ドルを下回る可能性がある。つまり、株価は約225ドル、現在より40%ほど下落すると考えられる。

繰り返すが、これは「バラ色のシナリオ」の場合だ。株価が2年後までに50%またはそれ以上下落しても、驚くべきことではない。

編集=木内涼子

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