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約1万の銀行に接続サービスを提供するプレイドは創業以来、スパーク・キャピタルやニュー・エンタープライズ・アソシエイツ(NEA)などのベンチャー投資会社、シティやアメリカン・エキスプレスの投資部門などから5900万ドルの出資を受けてきた。16年にゴールドマン・サックスが主導したシリーズBラウンドで4400万ドルを調達した際は2億5000万ドルと評価されたが、今では売り上げも4倍になり、サンフランシスコのサウス・オブ・マーケット地区の広々とした2階建てのオフィスには130人ものスタッフが在籍している。直近の資金調達によりプレイドは評価額10億ドルを超える“ユニコーン企業”になったと関係筋は見ている。

大手銀行はどう出るのか?

現在ではプレイドのサービスは何千万人ものエンドユーザーと何千ものアプリに提供され、何千億ドルもの支払いや資産管理を扱っている。米フォーブス誌の試算では、同社の17年の売り上げは4000万ドルに達し、キャッシュフローもほぼトントンといったところだ。「稼働率99.9%」(稼働率=システムが正常に稼働している割合)を掲げるサービスがもてはやされるソフトウェア業界にあって、常に正常に稼働しているわけではないプレイドの成功は異例ともいえる。同社が公表している銀行との接続における稼働率は98%。95%の場合もあるという。その場合、100回のうち5回が銀行の認証に失敗することになる。銀行側に問題がないのであれば、容認できない割合といえるだろう。

「ブレイドは微妙な状況に置かれていますよ」。そう語るのはプレイドを採用している資産運用アプリ「エンパワー」の創業者、ウォーレン・ホガースだ。彼によれば、アマゾンやグーグルなどのサービスを統合するアプリを開発しているエンジニアは「プレイドのようなサービスでは自社アプリの安定性が得られない、アクセスすらできない」と考えていると明かす。そして、プレイドの問題は銀行に主導権を握られていることだと言う。

文=アレックス・コンラッド 写真=ティモシー・アーチボルド 翻訳=岡本富士子

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