ウォーレン・バフェット、過去最大の3900億円を5財団に寄付

(Photo by Daniel Zuchnik/WireImage)

世界で4番目の富豪であるウォーレン・バフェットの保有資産は886億ドル(約9.6兆円)。彼が運営するバークシャー・ハサウェイはDairy Queen(デイリークイーン)やアメリカン航空、クラフト・ハインツなどの株式を保有している。

バフェットは7月1日、バークシャー・ハザウェイの株式のうち自身が保有する約36億ドル(約3900億円)分をビル&メリンダ・ゲイツ財団など5つの慈善財団に寄付すると宣言した。また、資産の大半を寄付に注ぐ「ギビング・プレッジ」活動を今後も継続していくと述べた。

バフェットは昨年夏にも34億ドルを寄付していたが、今回の寄付はそれを上回る彼にとって過去最大の金額だ。彼は2006年にバークシャー・ハサウェイ株の85%を徐々に5つの慈善財団に寄付すると宣言し、2010年にビル・ゲイツ夫妻と共にギビング・プレッジ活動を始動させた。

2006年以降にバフェットは持ち株の45%を慈善団体に寄付しており、その総額は約340億ドルに達している。フォーブスはオマハの賢人と呼ばれる、彼の累計の寄付額が380億ドルを超えたと試算している。

バフェットの寄付金の多くは、ビル・ゲイツ夫妻が運営するビル&メリンダ・ゲイツ財団に注がれている。ビル&メリンダ・ゲイツ財団は世界最大の民営財団で、468億ドル(バフェットからの寄付を除く金額)を保有している。同財団は1500人近くを雇用し、北米や欧州、アジア、アフリカに拠点を構え、貧困や病気の根絶に取り組み、創設以来累計500億ドルの寄付を行った。

今回のバフェットの寄付金はスーザン・トンプソン・バフェット財団、シャーウッド財団、ハワード・G・バフェット財団、ノボ財団にも注がれる。スーザン・トンプソン・バフェット財団の名前は2004年に亡くなったバフェットの妻の名を冠したもので、ネブラスカの大学生を支援している。

巨額の寄付を行った後もバフェットは世界的な富豪の地位にとどまる。バフェットは世界の富豪ランキングで5位のマーク・ザッカーバーグよりも、170億ドル多い資産を保有している。

バークシャー・ハサウェイの株価は過去12カ月間で、約15%上昇した。一方で、フェイスブックの株価は同期間で0.5%の下落となっている。

編集=上田裕資

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