パートナーの喪失に備えるにはどうすれば? 家計面ですべきこと

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2. パートナーの能力が衰え、自分で決断を下せないとき

老いた両親がいる場合、家族の能力が衰えていくことに対処した経験が既にあるかもしれない。あなたとパートナーも、どちらか一方が自分で重要な決断を下せなくなる前に、こうしたことについて先に議論しておくことが重要だ。

パートナーの健康状態が悪化したときに備えて、相手の医療関連の履歴や処方箋、医療サービス提供者に関する知識をつけておくことが役に立つかもしれない。また医療委任状を作成しておくことで、パートナーが医療に関する決断を下せないときにはあなたが代わりに決断できる。遺産や贈与の計画、葬式や法事の準備など、死を迎えたときに考えるべきことに関してパートナーの希望を満たすためには、永続的委任状が効果的だ。

3. パートナーと離婚したとき

離婚が避けられないことを理解していて、十分に準備の時間がある場合もあるが、全く予期していないときに離婚となるケースも存在する。離婚のプロセスは簡単ではないが、金銭面で整理を進めておくためにいくつか実践できるステップがある。

最初のステップは全金融取引記録や遺産計画文書、事前に支払いを済ませた葬式、介護保険や婚前合意(存在する場合)などを見つけておくことだ。離婚の手続きで、特定の文書を素早く提出しなければならない場合に活用できる秩序立ったシステムを作っておく必要がある。

必要な文書の整理ができたら、今度は自分の資産を別財産、あるいは共有財産として分類しておくことが役に立つ場合が多い。今の段階でこうした情報を理解しておき、リストを最新の状態に維持しておくことで、離婚や別離をすることになった場合に非常に役立つかもしれない。

パートナーを失うことに対して気持ちの整理をつけておくことがいつも可能とは限らないが、家計の面では準備ができるものだし、そうすべきだ。個人、あるいは家族として危機的状況に直面しているときは、分かりづらい金融問題に対処することで大きなプレッシャーを感じることが多い。しかし、こうして準備を行うことでそのプレッシャーを緩和できる。

あなたが現在、家計に関する計画や意思決定に関与していない場合、関わりを持つようにすることで、今までは非常に大きな責任だと思っていたようなことがより分かりやすくなることもある。まずは家族の資産アドバイザーとの会議に出席し、多くの質問をするところから始めればよいかもしれない。現在金融アドバイザーを活用していない場合は、あなたが何らかの形でパートナーを失ったときに生じるこうした問題に対処し、多くの複雑な状況を切り抜ける支援をしてくれる人を探すことが役に立つかもしれない。

翻訳・編集=出田静

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