米国疾病管理予防センター(CDC)は、動物を飼うことにより、「運動・外出して社会交流を行う機会が増えることがある」と述べている。米国では、約68%の家庭が少なくとも1匹のペットを飼っているため、これは良いことだ。
ここでは、ペットが飼い主の心や体の健康を向上させる8つの理由を紹介する。
1. 身体的な健康が向上する
ペットと頻繁に外出したり、長距離を歩いたり走ったりして動くことで、飼い主の身体的な活動レベルが向上する。米国ライフスタイル医学ジャーナル(American Journal of Lifestyle Medicine)に2018年に掲載された研究では、飼い主は犬の散歩を通じて定期的な運動をするようになり、その習慣が維持されることが示された。ペットとの運動は、ジムの会費や多くの運動グループの参加費と異なり無料だ。
2. ストレスと不安が下がる
ペットを飼うことで、居心地の良さや触れ合い、笑いや運動などが生まれ、心を穏やかにするオキシトシンが放出される。スイスイと泳ぐ魚を見るなどシンプルなことで、落ち着きが増すかもしれない。
さらに興味深いことに、米医学誌サイコソマティック・メディシン(Psychosomatic Medicine)に2002年に掲載された研究によると、調査対象者が難しいタスクに取り組む際、友人や配偶者よりもペットと一緒にいたときの方がストレスレベルが低かった。この調査結果は精神的・身体的な評価基準により支持されている。また、ロヨラ大学ヘルスシステムの研究者らによる調査では、手術後の回復にペット療法を活用する人は、ペットなしで取り組む人よりも使用する痛み止めの量が少ないことが示された。
3. 血圧とコレステロールが下がる
CDCによると、ペットを飼えば特に高血圧の人やリスクが高い患者の間で、血圧とコレステロールが下がると信じられている。また米医学誌の血管系・介入性神経病学ジャーナル(Journal of Vascular and Interventional Neurology)に2009年に発表された論文によると、猫の飼い主は心筋梗塞や心臓血管系の病気で死亡するリスクが低い。さらに米国立衛生研究所(NIH)はいくつかの心臓関連の調査を基に、心臓発作に寄与する要因であるコレステロールや血圧、トリグリセリドが、ペットを飼えば低下すると結論づけている。