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2019.07.03 07:00

インスタグラムが若い女性によくない「神経科学的」理由

Gettyimages

脳が成長過程にあり、ドーパミン(やる気や喜び、報酬に関連する神経伝達物質)への感受性が高まっている10代の若者たちには、報酬に関連した経験を求める傾向がある。また、前頭前野(理解、評価、意思決定に関連)が成長過程にあることで、彼らの衝動制御と批判的思考は社会的交流から大きな影響を受ける。

スマートフォンとソーシャルメディアの時代おいて、10代の若者たちの報酬を求める行動はますます、オンラインで承認を得ることとの関連性を深めている。

インスタグラムは若い女性に人気

インスタグラムのユーザー数は昨年、世界全体で10億人を超えた。そして、その半数以上が毎日、このアプリを利用している。ユーザー約60%を占めるのは、34歳未満の女性だ。

これは、偶然の結果ではない。このアプリは実際に、若い女性たちがより頻繁に、より長時間にわたって使うように作られているのだ。延々と続けられるスクロール、タグ付け、通知、ライブ配信、ストーリーは、10代の若者たちが持つ「FOMO(取り残される不安)」を利用している。

若い女性たちの脳にソーシャルメディア、特にインスタグラムがどのような影響を及ぼしているかについて、私たちは次のことを理解しておく必要がある。

脳への重大な影響

・インスタグラムはツイッターやフェイスブック、ユーチューブよりも、他人と自分を比較することにつながりやすいと考えられる。それは結果として、自分にはあまり価値がないという感情につながり、不安を増幅させたり、気持ちを落ち込ませたりする。

ある研究によれば、これはより多くの「理想化された」女性やカップル、生活全般の様子を画像で見ることが原因だ。そのことが、自分自身の生活に対する幸福度の低下させている。

・磁気共鳴機能画像法(fMRI)検査の結果から、ある投稿に付けられた「いいね」の数が、その画像の魅力を左右することが分かっている(中にはお金を出して買ったものや、本当にそう思っているわけではない「いいね」も数多く含まれている)。

例えば、若い女性たちの脳(主に側坐核、または報酬系)は高評価の画像を見たとき、それを内容とは無関係に、本能的に「優れたものである」との評価と関連付けてしまう。
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編集=木内涼子

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