スマートフォンとソーシャルメディアの時代おいて、10代の若者たちの報酬を求める行動はますます、オンラインで承認を得ることとの関連性を深めている。
インスタグラムは若い女性に人気
インスタグラムのユーザー数は昨年、世界全体で10億人を超えた。そして、その半数以上が毎日、このアプリを利用している。ユーザー約60%を占めるのは、34歳未満の女性だ。
これは、偶然の結果ではない。このアプリは実際に、若い女性たちがより頻繁に、より長時間にわたって使うように作られているのだ。延々と続けられるスクロール、タグ付け、通知、ライブ配信、ストーリーは、10代の若者たちが持つ「FOMO(取り残される不安)」を利用している。
若い女性たちの脳にソーシャルメディア、特にインスタグラムがどのような影響を及ぼしているかについて、私たちは次のことを理解しておく必要がある。
脳への重大な影響
・インスタグラムはツイッターやフェイスブック、ユーチューブよりも、他人と自分を比較することにつながりやすいと考えられる。それは結果として、自分にはあまり価値がないという感情につながり、不安を増幅させたり、気持ちを落ち込ませたりする。
ある研究によれば、これはより多くの「理想化された」女性やカップル、生活全般の様子を画像で見ることが原因だ。そのことが、自分自身の生活に対する幸福度の低下させている。
・磁気共鳴機能画像法(fMRI)検査の結果から、ある投稿に付けられた「いいね」の数が、その画像の魅力を左右することが分かっている(中にはお金を出して買ったものや、本当にそう思っているわけではない「いいね」も数多く含まれている)。
例えば、若い女性たちの脳(主に側坐核、または報酬系)は高評価の画像を見たとき、それを内容とは無関係に、本能的に「優れたものである」との評価と関連付けてしまう。