ビジネス

2019.07.03 07:30

アリババの越境ECサイト、「英語版」開設で外国企業にアピール

Budrul Chukrut / shutterstock.com

中国のアリババグループ(阿里巴巴集団)傘下の海外法人向けECサイト「Tモール・グローバル(天猫国際)」は2018年11月、海外製品の輸入を今後5年間で2000億ドル(約21兆6725億円)に拡大すると発表した。大小さまざまなビジネスが中国市場に参入できるよう支援するとの計画だ。

Tモール・グローバルはこのほど、海外ブランドが多様なビジネスモデルを介してアリババの顧客にリーチできるよう、次のステップへと着手した。同社が一丸となって本気で越境(クロスボーダー)ECの構築に取り組んでいることを証明したかたちだ。

海外ブランドが中国市場に参入するための第一歩

Tモール・グローバルは2019年6月26日、新たな英語版ウェブサイトを開設した。海外ブランドが、Tモール・グローバルと同社が提供する支援ソリューションを利用しやすくする試みだ。

同サイトでは、中国市場に参入する際に利用できるさまざまなソリューションを理解・比較できる。自分たちに適した戦略はどれかを理解するためにTモール側の担当者と直接顔を合わせ、話し合う必要がもはやないわけだ。

Tモール・グローバルの副ゼネラルマネジャー、易騫(Yi Qian)は、「英語サイトを開設したことで、ブランドや商社が中国の消費者に製品を紹介するプロセスが迅速化するだろう」と述べた。

中国市場へ参入したいと望むブランドはまず、サイト上にあるアンケートで、自社の製品やサービスに関する質問に回答する。無事に受け付けられたブランドには、72時間以内にTモール・グローバル側から連絡が入り、Tモール・グローバルを利用するにあたっての基本的な説明(オンボーティング)がなされる。

プロセスがこのように最適化されたため、ブランドは、自分たちがTモール・グローバルのソリューションに合致しているか否かがわかるまで何か月も待つ必要がなくなった。

Tモール・グローバルの現在と今後

Tモール・グローバルは現在、77の国と地域にわたる2万の海外ブランドを取り扱っている。小・中規模のニッチな海外ブランドにとっては魅力が増しているとともに、アクセスもしやすくなっている。越境ソリューションであるため、一般的な「天猫(Tmall)」と違い、中国で事業展開していないブランドも利用可能だ。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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