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イノベーション企業の支援、大企業とのオープンイノベーション活性化を積極的に行い、新たなメガバンク像を打ち出している、みずほ銀行。専門部署「イノベーション企業支援部」の3チームが中心となり、実行している。


みずほ銀行におけるイノベーション企業のカバレッジ社数は現在、約4000社超。そのうち、イノベーション企業を支援する会員サービス「Mʼs Salon(エムズサロン)」の会員数は約2400社まで拡大している。

また、イノベーション企業とのオープンイノベーションを目指し、連携する大企業・中堅企業の社数も200社を超えており、そのうち「Mʼs Salon」サポートカンパニーは63社、イノベーション企業の成長につながる優れた助言を行う「メンター」は約40名となっている。そんなイノベーション企業の成長を育むエコシステムの中心的な存在が、みずほ銀行・イノベーション企業支援部だ。  

イノベーション企業支援部は、2016年4月に設置され、企業の発掘・支援を行う「成長企業支援チーム」と、「Mʼs Salon」を中心としたみずほ型エコシステムを構築する「アクセラレーションチーム」、2019年4月に新たに設置された、大企業・中堅企業とのオープンイノベーション活性化と東証マザーズ市場などへ上場したイノベーション企業のさらなる成長を支援する「イノベーション連携チーム」の3つのチームからなる。
 
成長企業支援チームは、みずほ銀行の全国400を超える営業店ネットワークや海外拠点、有力VCなどから、優れたイノベーション企業を発掘し、支援する部隊だ。成長分野ごとに専門知識を持った担当者が在籍し、的確に判断ができる知見があることが強みだ。チーム次長の太田圭一は「イノベーション企業に必要な取引である、最初の資金調達からIPOまで、ワンストップで提供できる。グループの総合力を生かしてサポートできる」と話す。
 
イノベーション連携チーム次長の荒木薫は「エコシステムが充実し持続していくためには、サポートカンパニーのような大企業や中堅企業、上場したイノベーション企業の関与が不可欠。我々がそれら企業とイノベーション企業をつなぐ役割を担うことでオープンイノベーション、M&Aを通じた活性化に貢献したい」と語る。

〈みずほ〉は近年、イノベーション企業支援部のみならず、全国各地の営業現場でもイノベーション企業支援に積極的に取り組んでいる。今後も「M‘s Salon」を中心としたエコシステムをより活性化させることで、これからの日本をけん引する役割を担うであろうイノベーション企業の支援に力を入れていく。

SDGs実現に向けたエコシステム構築へ


 
みずほ銀行は、イノベーションを活用し、経済成長と社会的課題解決を目指すことをミッションとした「SDGsビジネスデスク」を結成している。2017年7月、日本初の「ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)」である八王子市の大腸がん検診の受診率向上事業への参画が契機だった。

「民間の資金やノウハウを活用しながら、革新的な社会課題解決型の事業を通じ、社会的インパクトを生み出す現場を見た。イノベーションで経済成長も社会課題も解決することができると確信した」と話すのは、デスク長の末吉だ。だからこそ、社会課題解決に取り組むソーシャルイノベーターの発掘・育成、課題解決に必要な支援や資金を流入させ、そこから生じる社会的利益を資金提供者に還元していくエコシステム構築が必要という。  

日本においても、国連が定める「持続可能な開発目標(SDGs)」の広まりにより、社会的事業を行う起業家や大企業によるSDGs推進、政府・省庁・自治体による官民連携の取り組みといった、多様な業態による社会課題解決に向けた事業や取り組みが増えている。それに伴い、各事業者は、知見や経験を蓄積させている一方、社会課題の解決に取り組む「市場の拡大」、社会的インパクトの拡大による経済成長を考えると、より連携したネットワーク及びエコシステムを構築することが重要だ。  

現在、SDGsビジネスデスクは、「SDGs・社会的産業育成エコシステム」構築に向けて、「自分ごと」として捉えて「社会課題解決をするエコシステムへの思い」に共感してくれる人を一人でも多く増やすため、起業家の成長支援や資金提供、官民連携に奔走している。

「銀行として150年間培ってきた信頼とネットワークを活用しエコシステム構築に貢献したい」(末吉)

グローバル連携もさらに拡充
 
みずほフィナンシャルグループでは、イノベーション企業への支援として、深圳、香港などの海外拠点と連携し、海外エコシステムとのグローバル連携もはじめている。

香港においては、2018年11月、香港の政府系機関2社(サイバーポート、香港サイエンス&テクノロジーパークスコーポレーション)とイノベーション企業支援について覚書を締結し、起業やベンチャー投資が活発な、香港、深圳、広州などを含む「グレーターベイエリア」へのイノベーション企業の進出、連携を支援している。
 
中国のイノベーション企業に関して、みずほ銀行(中国)有限公司(以下、みずほ中国)深セン支店長の波多野(みずほ中国 イノベーション企業支援室室長に就任予定)は次のように話す。

「深圳をはじめとした発展著しい中国のイノベーション企業への日本企業の関心は、シリコンバレーへの関心と同様に高い。また、中国のイノベーション企業の日本市場への進出や日本企業との連携に対する関心も高い。お互いの関心や連携ニーズは高いものの情報や接点などは限られている。我々が、日本企業と中国のイノベーション企業の間に入り、例えば、オープンイノベーションに関心の高い日本企業へ中国イノベーション企業を紹介するなど、『Win-Win』の関係が構築できるようにサポートを行なっている。今後は、日本で行っているイノベーション企業向けの会員サービス『M’s Salon』と連携した取り組みも行っていく予定だ。また、みずほ中国にイノベーション企業支援室を立ち上げるとともに、連携パートナーとして、昨年12月に深圳清華大学研究院と、1月には中関村発展集団と、イノベーション企業支援にかかわる業務協力覚書を締結した。深圳のみならず、北京、上海も含めた中国イノベーション企業にかかわるサポートを強化していきたい」


みずほ銀行イノベーション企業支援部◎2016年に設置されたイノベーション企業支援専門部署。大企業とのマッチングなどを行う、イノベーション企業向け会員サービス「M’s Salon(エムズサロン)」の運営を行う。

【MIZUHO’S INNOVATION SUPPORT】
#1 公開中|「みずほ型エコシステム」でイノベーション企業の成長を支援。その背景に迫る
#2 公開中|イノベーション企業の成長には〈みずほ〉の総合力を使え。4社が強みを語る

#3 本記事|イノベーション支援エコシステム、さらなる活性化へ

Promoted by みずほフィナンシャルグループ / text by Forbes JAPAN / photographs by Mizuaki Wakahara

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