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困った時の「フェレロ・ロシェ」チョコレート。海外旅行で土産を買い忘れたとき、足りない時、地元のスーパーに駆け込んで、あのドレープが特徴の「金色の包み紙」が並ぶ棚を探した経験がある人は、少なくないのではないだろうか。

日本でもおなじみ、その「プチ高級チョコ」のメーカーであるフェレロ・グループが、米国ケロッグのクッキーやフルーツスナック、アイスクリームなどの菓子事業を13億ドルで買収したと発表したのは、今年の4月1日のことだった。フェレロ会長の54歳のイタリア人、ジョヴァンニ・フェレロは2019年、フォーブスの世界の富豪ランキング39位、資産224億ドル(約2.5兆円)だ。フェレロは押しも押されぬ、イタリアの世界的ブランドの一つである。

「フォーブス・イタリア」が、現在のこの「フェレロ神話」の元ともなったかもしれない、ある貴重な歴史的「社内資料」を紹介している。まさに、勝ち組企業の血脈となってきたノウハウだ。翻訳許諾を得たので、以下転載する。


フェレロ・ストーリーの元となる小さな菓子工房が生まれた、イタリア、ピエモンテ州アルバの地方紙「La Gazzetta di Alba」が、このたびフェレロにまつわるある歴史的資料を発見し、公開した。ジョヴァンニの父ミケーレ・フェレロが40年以上前、自ら任命した管理職級の社員たちに向けて書いた「従業員を指導するための手引き」である。現在のフェレロ大成功の理由がここにあるのかもしれない。


ピエモンテ州アルバの地方紙「La Gazzetta di Alba」

この文書は、ミケーレが任命した管理職社員たちに宛てたもので、「従業員との関係において信条とすべき規則」と定義している。この文書は、こう始まる。「個々の従業員と言葉を交わす際は、『その従業員も重要な存在だ』ということを肝に命ずること」

以下、地元紙に掲載されたそのままの形で紹介しよう。

1. 従業員と会話するとき、相手に居心地のよさを提供すること。

具体的には、以下。

─相手には、小刻みでわずかな時間ではなく、必要なだけ時間を与えること。
─相手が言わんとすることにしっかり耳を傾けること。
─相手に自分の不安を感じさせないこと。
─相手に自身を「たいしたことのない存在」だと感じさせないこと。
─職場で一番快適なイスは、相手に差し出すこと。

2. 決断は明確に、その際従業員たちに協力を求めること。これによって、従業員も自ら知恵を出した選択を信じることができる。

3. 何かを変更する際は、事前に、従業員も参加させ関係者同士で話し合いを持つこと。

4. 前向きな評価は従業員に伝えること。後ろ向きな評価は必要なときのみ伝え、この場合は、批判だけにとどまらず、次に生かしてもらうため、どうすべきかまで伝える。

5. 部下に手を差し伸べるときは、常にタイミングを見計らうこと。「遅すぎ」は「早すぎ」と同様に危険である。

6. 実際の行動より、原因、動機についてよく考えること。

7. 従業員の細かいところは気にせず、個人を総合的に判断すること。従業員に対してある程度寛容にふるまうこと。

8. つねに、人間的であること。

翻訳=大村紘代 編集=石井節子

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