──現場を大事にすることの必要性は他の社員の方にも共有されていらっしゃいますか?
AIやデジタル開発を強化していますが、それだけではなくアナログなこともとても重視しています。例えば、GA tech Partyというお客様をお招きするパーティを開催し、そこには会社の役員全員が出席するようにしています。そこで直接会って、お客様の声を聞くことを大切にしています。アナログ的なことですが、とても大事なことだと思っています。
Airbnbがなぜうまくいったかというと、副社長をCS責任者としていたからだと言われています。だからこそ、ユーザーヒアリングに重点を置くことができた。日本の企業は、現場に聞くとか、ユーザーヒアリングするということが、シリコンバレーと比べ圧倒的に少ないことが問題なのではないかと思います。
ReTech領域No.1の先に見据えるもの
──今後の目標についてお聞かせください。
ReTech領域でNo.1になることです。
また、不動産は金融の一部であり、FinTechの領域とは親和性が非常に高いため、自社で銀行機能を持つという構想もあります。
現在の日本は残念ながら企業名でお金を貸すかどうかを判断するシステムです。有名企業であれば借りることができるけれど、そうでない場合には借りにくい。しかし、今は有名企業で働いていても、すぐに辞めてしまうかもしれないし、金遣いが荒い人かもしれません。逆に、名前が知られていない企業でも実直に働いて業績を伸ばしていくような人かもしれません。アリババが個人のパーソナルなデータをもとに融資をするというサービスを展開していますが、それは今後日本でも絶対に必要になると思います。だから、我々もそういった領域にいきたいと考えています。
他にも、不動産と保険も親和性が高いと思っています。そのため、保険業界をテクノロジーの力で変えていく「InsureTech」の事業をしたいとも思っています。今、家財保険は、当たり前のようにみなさんが入っているものなので注目されていませんが、そのあたりに切り込むと面白いのではないかと思っています。