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2019.07.09 19:00

過去にとらわれず、従来の枠を壊していく。各国のナンバーワン起業家たちが語る「成功する秘訣」とは

写真=小田駿一

写真=小田駿一

今年も6月5日から8日の日程で、世界のトップアントレプレナーたちがモナコ公国に集結した。世界一の起業家を表彰する「EY World Entrepreneur Of The Year™」(以下、WEOY)に参加するためだ。

47の国と地域から選ばれた57人の各国代表が、世界一の栄冠を手にするために、自身の熱きビジョンやミッション、そして、それがどのくらい世界にソーシャルインパクトを与えるのかを互いに確認する場でもある。

今年のWEOYのテーマは「mold-breakers(モールド・ブレーカーズ)」、過去にとらわれず、従来の枠を壊していく人たちだ。5人のモールド・ブレーカーたちに、起業家として成功する秘訣、そして、イノベーティブな型破りをし続けられる処世訓を聞いた。


今回話を聞いた5人の起業家たちは、ロシア、マレーシア、スウェーデン、オーストラリア、トルコの代表。彼らはどのようなビジネスを起業し、国の代表として選ばれたのだろうか。

ロシア代表 Igor Rybakov(TECHNONICOL Corporation, Co-Founder)
「私は25年前にモスクワで建築資材を提供する会社を立ち上げました。現在では1億5000万件、そして、1億人以上の人たちが私たちの会社が提供する建築資材の恩恵を受けています」

マレーシア代表 Song Hoi-see(Plaza Premium Group, CEO)
「私の会社は『Create Something New』を基本理念として、1998年に設立されました。現在は『エコ・システム』をコンセプトに、アジア、ヨーロッパ、中近東、オーストラリアを含める地域に169のエアラインラウンジを運営しています。通常、エアラインラウンジというと、ビジネスクラスやファーストクラスのVIPパッセンジャーだけが使用できる特別なサービスと考える人がほとんどだと思います。しかし私が運営しているラウンジは、座席のクラスや航空会社の規制なしに、誰でもサービスの提供を受けることができる、通常の概念を打ち破るコンセプトをモットーに運営されています。日本ではまだこのシステムが受け入れられていないのがとても残念です」

スウェーデン代表 Urban Edenström(Stronghold Invest AB, CEO)
「不動産業とテクノロジー関係の仕事に従事しています。また、スウェーデン商工会議所の会頭を務めており、2026年冬季オリンピックの開催国としての要請も兼ねて、モナコに来ています」

オーストラリア代表 Joanna Horgan(MECCA Brands Founder and Co-CEO)
「私はオーストラリアで化粧品販売の会社を経営していて、素晴らしいチームメンバーと共に、自社のブランドを世界に向けて展開しています。そして、私たちの化粧品を通して幅広い意味で女性を教育し、様々な楽しみを手にしてもらうようにするのが私たちのミッションだと考えています」

トルコ代表 Mehmet Ali Aydınlar(Acıbadem Sağlık Yatırımları Holding A.Ş., Chairman)
「私たちの会社は、医療関連のサービスを提供しています。現在はトルコ国内で22件の病院を運営しています。そして、日本の三井グループとの共同経営で、マレーシアに拠点を置くIHHホールディングは、多岐に渡る画期的な治療を世界的に展開している世界第2位の規模を持つ企業です」



起業家としての成功の鍵

では、彼らがが考える、起業家としての成功の鍵は何か。彼らは、ビジョンの大切さ、そして、それを支える情熱を継続させること。さらには、失敗を恐れぬ精神力をもつことなどをあげている。

「『社会起業家』として、常に社会により大きなインパクトや、より良い影響を与え、住みやすいコミュニティをつくるというビジョンと目標を持ち続けることだと思います。そして、そうした大きなミッションを遂行するためには、知識と経験、さらに現実的には、ビジネスの成功から来る資金力が必要になってくると思います。やはり、資金力がなければ、やりたいこともビジョンだけで終わってしまいますから」(ロシア代表・Igor Rybakov)

「あえて成功の要素を挙げるとするならば、『パッション』『忍耐力』、そして、『失敗を恐れずにトライするチャレンジ精神』だと思っています。私自身、数多くの失敗を重ねながら、現在の会社を築いてきました。失敗して新たにチャレンジする試行錯誤の繰り返しなしに、新しいアイディアは生まれてきません。つまり、失敗を経験したことがない起業成功者はいないと言っても過言でないと思います。もちろん営利事業ですから、利益を生み出す必要があるのは当然のことですが、だからと言って、私はお金が全てではないと思っています。利益の蓄積より大切な要素は、その利益をどのように賢く社会に還元するかということに尽きると思っています」(マレーシア代表 Song Hoi-see)

「あきらめずにやり遂げること、そして常に新しいことに挑戦し続けることだと思います」(スウェーデン代表 Urban Edenström)

「会社を立ち上げて22年が経ち、現在は、国内外含めて100以上の店舗でビジネス展開して
いますが、立ち上げ以来、常に心掛けているのは、次の3点です。

1 しっかりとしたビジネスプランを立てる
2 綿密なリサーチをし、的確な情報を手に入れる
3 それが揃ったら、迷わずに取り掛かり、事業に邁進する

そして、疑問があれば、聞くことを恐れない。援助を求めれば、必ず助けてくれる人がいる
のだということを22年間のビジネス経験を通して実感しています」(オーストラリア代表 Joanna Horgan)

「私は、起業家は生まれながらにして起業家の血というか、運命を背負っているのだと思っています。その素質を土台に、大きなビジョンを掲げ、ひたすらその実現に向けて仕事に邁進する、強いていえば、それが成功の鍵なのではないでしょうか」(トルコ代表 Mehmet Ali Aydınlar)



モールド・ブレーカーとして、大切にしていること

既存のルールや考え方に固執することなく、新しい道を提示し続けるモールド・ブレーカーとして、大切にしていることは何かを尋ねた。

「私は今まで、アウト・オブ・ボックス・シンキング、つまり固定観念にとらわれず、常に枠の外から物事を見るようにと心掛けて来たつもりです。でも、必ずしも、そうしたチャレンジが功を奏するとは限りません。今までも様々な困難や障害にぶつかってきましたが、その度にいつも新しい別の方法を模索しながら困難を乗り越えてきました。工夫をせずに、惰性で同じことを繰り返すことの方が、エネルギーも消費せず、楽なことは確かです。でも、それでは何も新しいものは生まれてきません。そして、このことは、起業家だけではなく、教師でも、ビジネスマンでも、誰にとっても必要で大切な教訓なのではないでしょうか?」(ロシア代表 Igor Rybakov)

「私の会社は伝統的なビジネス手法に挑戦し、ルールを破ることを恐れず、イノベーティブなアイディアを取り入れて、会社運営をする『ルール・ブレーカー企業』だと自負しています。たとえば、ファーストクラス専用のVIPエアポートラウンジ『Plaza Premium Lounge』をファーストクラス以外のパッセンジャーにも提供したりしています。その他にも、ホテル業界においては、お客様が必要な時間のみステイできる『Eco Hotel』を立ち上げ、効率的なサービスの提供を心掛けています」(マレーシア代表 Song Hoi-see)

「『パッション』が、クライアントや、共に仕事を推進する仲間たちとの共通のキー・バリュー(価値観)なんです。それをベースに、常に新しいことに挑戦し続けることを大切にしていきたいです」(スウェーデン代表 Urban Edenström)

「会社設立当初の理念は『レボリューショナル(躍進的)』であり続けることで、今でもその方針は全く変わっていないと思います。たとえば、デジタルの要素をいち早く取り入れて、ビューティー・フェスティバルを世界展開で実施したり、立ち上げから現在に至るまで常に画期的なアイディアのもと、ビジネス展開をしてきたつもりです。私が関心を持つのは、ただ単に知ることではなく、湧き上がる疑問に対する『How』、つまり、ソリューションを見い出すことであり、常に何かを自分に問いかけ、その答えを手にすることができるよう努力をしています」(オーストラリア代表 Joanna Horgan)

「私たちの仕事は、人間を病気から救うという大きな社会的責任を担っています。その任務を遂行するためには、常にモールド・ブレーカーとして、たゆまぬ技術革新を念頭においたサービスを提供していかなければならないと思っています」(トルコ代表 Mehmet Ali Aydınlar)



誰が世界一の起業家に輝いてもおかしくない、各国で最も優れた起業家として選ばれた彼ら、モールド・ブレーカーたち。彼らに共通するのは、上述したような言葉だけではない。決して驕ることなく、謙虚に、まだ社会への貢献の道半ばとして、真っ直ぐに自身の役割の先にある理想の姿を見据えているその姿勢にもある。

そして、ライバルでもある他国の起業家たちへ注がれるその視線は、現下の世を共に変革する同志として、皆、尊敬と友愛に満ちていた。

Promoted by EY Japan / 文=谷本有香 / 写真=小田駿一 / 動画=佐久間海土

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