オハイオ州立大学の研究者らが行った一連の調査では、天気と気分の関係や、レストランでの食事客の体験に天気が与える影響を分析した。
最初の調査は、オハイオ州立大学ホスピタリティーマネジメントのミロス・ブイシッチ助教とバンヤ・ボギチェビッチ客員助教が共同で執筆したもので、米国のあるファストカジュアル系レストランチェーンの32店舗に残されたコメントカードを分析した。
チームはそれから、結果を5段階(1が非常にネガティブで、5が非常にポジティブ)で評価し、そのデータをコメントが残された日の雨や気温、気圧など14の天気変数データ(米国気候データセンターのもの)と相関させた。その結果、食事客がレストランに厳しい評価を下す確率は、天気が悪い日の方が平均2.9倍高かった。
ブイシッチは「レストランの支配人らは、悪いレビューが特定の日に普段より増えることに気づくかもしれない。これはサービスや食事の質とは全く関係ない可能性がある」と述べた。「レストランの方では天気を制御できないが、顧客のレストランの評価には天気が影響する可能性がある」
天気はレストランの食事客の気分に影響するだけでなく、食事客がレストランに対して与える口コミ評価にも影響していた。ある調査では、158人の食事客に対しレストラン訪問時の天気を評価してもらったところ、食事客の天気の説明と客の気分、レストランのレビューとの間に関係性があることが示された。
天気に影響を受けるのは顧客だけではない。レストランの従業員側も天気の影響を受けている。
「雨の日は従業員の機嫌が悪く、それがサービスに影響するだろう」とブイシッチ。「レストランの支配人はその点を従業員に説明し、やる気を維持するよう努める必要がある」
嵐のような天気の日に、口コミサイトでの評価が普段より荒れてしまうことは意外ではない。しかし、近所のブリトー屋に対する手厳しい評価を次に目にしたときには、その他の要素が関係しているかもしれないことを覚えておこう。