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肩の力を抜いて地球を愛そう
ウクライナ/WWF



環境保護や差別の撤廃を謳うものなど、課題が大きくなればなるほど見る人の恐怖心を煽るようなクリエイティブが多い。しかし、「ヤングライオンズコンペティション」フィルム部門でゴールド賞を獲得した、ウクライナ代表チームの作品のようにユーモアが光るものもある。

「ヤングライオンズコンペティション」では、30歳以下の各国の代表2名1組が、現地で与えられたテーマに沿ってクリエイティブを作成、コンペ形式で受賞作が決まる。

この動画は、「本当に自然を愛するなら、『Voice for the Planet』にアクセスしよう」というメッセージで終わる。このサイトでは、2030年までに自分が地球にできる約束を選ぶことができる。

「政府のトップたちにメッセージを送る」という選択肢もあれば、「食べ物に対する扱いを変える」「買い物の仕方を変える」など、誰もが簡単に実行することができる項目も並ぶ。

この動画には、環境保護はソファに寝転びながらでもできるというメッセージも込められている。

1枚の写真と1行の言葉でどれだけ伝えられるか?
ロシア/WWF

同じく「ヤングライオンズコンペティション」プリント部門のテーマは、WWFのクリスマス時期に合わせたキャンペーン。テーマの発表から作品の提出までの制限時間は24時間だった。

ゴールド賞を獲得したのは、ロシアチームの作品だ。



「アンナ、プレゼントはクリスマスツリーの下にあるよ」

子どものいる家庭のクリスマスシーズンには、何の違和感もなく聞こえる言葉も、この写真が合わさることで意味が変わってくる。

子どもが喜ぶ可愛いクリスマスプレゼントをイメージしたクリエイティブが多く並ぶ中、審査員の満場一致でゴールド賞に選ばれたという。

他にも、ポーランドの間違った性教育の拡散や差別に歯止めをかかけるために、3社が共同でポルノ雑誌を買収した「The Last Ever Issue(これっきりの最終号)」や、マクドナルドの敷地内で、バーガーキングの定番商品「ワッパー」を1セントで購入できるアプリのクーポンを配布したバーガーキングの「THE Whopper Detour Campaign」など、今年のグランプリには消費者が行動に移しやすいキャンペーンが多かった。

広告はただ物やサービスを売るためのものではなくなり、世界で大きなビジネスチャンスを生み、社会課題を解決するヒントへと形を変えている。

文=守屋美佳  写真=Shutterstock、Cannes Lions

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