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真実には「価値」がある
ニューヨーク・タイムズ/「The Truth Is Worth It」



ミャンマーのイスラム系少数民族、ロヒンギャ難民に対する政府の対応を追った「RESOLVE(解決)」、イラクでのISISの支配力をレポートするために現地取材を5回行った「Fearlessness(恐れないこと)」など、合計5つの動画からなるニューヨーク・タイムズの「The Truth Is Worth It」。

全ての動画には共通で、ニューヨーク・タイムズの記者が地道に事実に迫るまでの過程を表す字幕が載る。

クリエイティブを制作したのは、今年ファスト・カンパニー誌の「広告業界で最も革新的な企業」に選ばれたクリエイティブエージェンシー「Droga5」。4月には、アクセンチュアが買収することを発表したことでも話題になった。

ニューヨーク・タイムズは昨年末、電子版と紙媒体を合わせた購読者数の合計が430万人と過去最高を記録。2月には2025年までに購読者数を1千万人以上に伸ばすという経営目標を発表した。

フェイクニュースの溢れる現代において、事実は価値を高めている。本キャンペーンは、史上初のフィルム部門、フィルムクラフト部門でのグランプリW受賞を果たした。

CO2の使用限度を設けたクレジットカード 
デコノミー/「Do Black – The Carbon Limit Credit Card」



カンヌライオンズ は2011年、正式名称を「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」に変更したことに伴い、企業のクリエイティブな取り組み自体もエントリー対象となった。

2018年創業、スウェーデンのフィンテック企業「Doconomy(デコノミー)」の環境保全を最優先に考慮したクレジットカード「The Carbon Limit Credit Card」もそのひとつとして、クリエイティブeコマース部門のグランプリを受賞した。

2030年までにC02排出量を半減させる必要があるとするパリ協定や、スウェーデンの環境保護省が発表した、C02排出量の約60%は消費活動から生まれるという事実から、このクレジットカードは買い物によって生じるC02に制限をかけた。リミットを超えると、限度額に達した時のように使用することができなくなる。

ちなみにこのカードの電磁チップはバイオ由来で、通常のカードで用いられる磁気チップを使用しない。環境への配慮があるだけではなく、空港のプレミアムラウンジを利用できる、ホテルの部屋がアップグレードされるなどの特典があることも魅力だ。

環境保護の重要性を説く企業のメッセージは世の中に溢れているが、消費者はどれだけ行動に移すことができているだろうか? 消費者が意識せずとも、生活の中に自然と入り込むような仕組みが必要とされている。

文=守屋美佳  写真=Shutterstock、Cannes Lions

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