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2019.07.01

認識進むプラごみ問題 自然素材を活用した新たな代替策3選

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近年実施された複数の調査では、数百万トンのプラスチックが毎年海に流出しているとされ、メディアでは使い捨てプラスチックの問題が頻繁に取り上げられるようになった。

米市場調査会社ニールセンの2018年消費者調査によると、全ての世代の購入者の大多数は、持続可能な素材を含む商品には追加で出費してもよいと考えている。そのため、ブランドが創造的で環境により優しい製造プロセスや材料を求めているのも納得できることだ。

蜜ろうの食品ラップ


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使い捨てプラスチックが最もよく使われているのはキッチンで、ビニール袋や食品ラップとして使用されることが多い。米バーモント州のビーズ・ラップ(Bee’s Wrap)は、消費者がプラスチックの代わりに蜜ろうから作った再使用可能な環境に優しい食品ラップを購入することを望んでいる。

同社のラップはオーガニックコットン、責任ある方法で調達した蜜ろう、有機ホホバオイルと樹脂からできている。同商品は定期的に掃除しきちんと保管すれば1年ほど持つものだ。ビーズ・ラップは同製品を7年前から製造していて、全ての原材料は生態系に対し持続可能な栽培方法を採用する農家から調達している。

同社の創業者であるサラ・ケック最高経営責任者(CEO)は、自家製の野菜を新鮮に保つため個人的に食品ラップを作り始めた。コットン製のラップに手でろうを塗っていた彼女は、間もなく製造を手伝ってもらうため友人を数人採用した。

現在、ビーズ・ワックスは41カ国で販売され、年々大きな成長を遂げている。ケックによると、同社は初期段階で友人や家族に試作品を与えてレビューを集めていた。「この時期に素材について多くのことを学べた」とケック。「初めの頃、とても臭いが強い蜜ろうを大量に入荷したことがあり、品質試験や基準だけでなく蜜ろうの臭いを嗅いで検査することが必要だと気づいた」

ワインコルク製の履物

多くの靴企業は現在、創造的な選択肢を活用しており、海洋環境団体のパーリー・フォー・ザ・オーシャンズ(Parley for the Oceans)は海で集められたリサイクルペットボトルから作った素材をアディダスなどのブランドに提供している。

ソール(Sole)のブランドを提供するカナダのエッジ・マーケティング・コーポレーション(Edge Marketing Corp)は、同社が2008年に立ち上げたワインコルクのリサイクルプログラム、リコーク(ReCork)と共同で使用済みコルクを製造に活用している。


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翻訳・編集=出田静

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