仏当局は、飲酒量を減らすために国を挙げて対策を実施することを数週間前に発表している。フランスの成人は、25%以上が過度に飲酒しているとされている。依存症について調査を行う仏団体、薬物・薬物依存監視機構(OFDT)は「過去50年の間で、消費されるワインの量は堅調に低下したにもかかわらず、フランスはいまだに世界の飲酒大国だ」と述べている。OFDTは、15歳以上のフランス人1人当たりの全体的なアルコール消費量の58%がワインに当たるとしている。
フランス人は、1日に飲むワインの量を女性は2杯以内、男性は3杯以内とすることを奨励されてきた。新たなイニシアチブでは、1週間当たり10杯のワインを7日間で割った数を1日の推奨値としているようだ。これは、フランス人の飲酒を初めて大規模に減らそうとした1950年代とは大違いだ。当時の奨励制限値はなんと、1回の食事につき1リットルだった。
皆さんはレスベラトロルという抗酸化物質を覚えているだろうか? 健康的な生活を推進する企業、リブストロング(Livestrong)によると、レスベラトロルのメリットを享受するには毎日40リットル近くの赤ワインを飲まなければならない。米CBSテレビのドキュメンタリー番組「60 Minutes」の記者だったモーリー・セーファーは赤ワインが心臓病を予防すると指摘したが、肝臓がダメージを受ける可能性については何も言及がないことに一部の人は気づいていた。
フランスの国家を挙げた飲酒量低減運動では、あらゆる国の消費者がインターネットを通して飲酒の裏に潜むリスクを素早く簡単に学ぶことができる。自分の飲酒傾向について知ることができるウェブサイト、アルコメトレ(alcoometre)によると、私は自分と同じ年齢の男性の中でフランスの新たな飲酒指標を超えている37%に入っている。私と同じ年齢の男性の22%は1日にワインをグラス2杯以上飲んでいて、23%は1週間のワイン飲酒量が10杯以上だ。
この37%という数字がどこから取られたものなのかは明確には分からないが、私と同じ年齢の男性の15%がワインを含む深刻な飲酒問題を抱えているというのはあり得ることなのだろうか──?
つい先週、私は主治医から夕食とともに1杯のワインを飲むことを勧められた。これは、フランスよりもさらに低い基準を米国が設定することを予告しているのだろうか?