ドレイク出資の新興Eコマース「NTWRK」、ミレニアル世代に照準

新興Eコマースプラットフォーム「NTWRK」に出資を決めた、人気ラッパー・ドレイク(Photo by Ross Gilmore/Getty Images)

人気ラッパーのドレイクと米国最大手の音楽イベント企業「ライブ・ネイション」が、新興Eコマースプラットフォームの「NTWRK」に出資を行った。NTWRKはモバイル経由でグッズ販売とコンテンツ配信を行う企業で、ミレニアル世代やZ世代を主要ターゲットとしている。

「ドレイクやライブ・ネイションから資金を調達できたことに興奮している。彼らの支援を受けて、NTWRKの事業をスケールさせていく」とNTWRのCEOのAaron Levantは述べた。

NTWRKは今後、ライブ・ネイションのマーチャンダイジング部門と連携し、有名アーティストの限定グッズなどを独占販売する。さらに、コンサートチケットとグッズのセット販売なども行う計画だ。NTWRK限定で入手できるライブ・ネイションのイベントのチケットも用意され、NTWRKの名を冠したコンサートの開催も予定されている。

NTWRKは創業から1年足らずの企業だが、既にワーナー・ブラザースや米国の音楽業界の重鎮として知られるジミー・アイオヴィンからの出資を受けていた。同社を設立したLevantは、ストリートカルチャーの祭典のComplexConや、ファッションのトレードショーのAgendaを成功させており、投資家らはNTWRKの未来に自信を抱いている。

ドレイクは今春、連続6日間のロンドン公演を行ったが、その際のスペシャルグッズをNTWRKで販売していた。

「ドレイクから映画『オースティン・パワーズ』にオマージュを捧げるグラフィックを、グッズに使用したいとの要望を受けた」とLevantは話す。「当社はワーナー・ブラザースと提携を結んでいるため、権利処理を行うことが可能で、今回のグッズの公式ディストリビューターを務めた」

NTWRKは今後、音楽やファッション、アートに関心が高い若い消費者を同社のプラットフォームに取り込んでいく。アクセンチュアのデータでは、同社がターゲットとする米国のミレニアル世代の年間の消費額は6000億ドルに達しており、2020年には1.4兆ドル(約150兆円)まで伸びる見通しだ。

編集=上田裕資

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