ビジネス

2019.06.28

スニーカー「取引所」の米ストックXが1億ドル調達、ユニコーンに

ストックX共同創業者のジョシュ・ルーバー(Photo by John Phillips/Getty Images for The Business of Fashion)


ストックXはまた、こうした形での品物の取引を悩ませている偽物の出品への対策にも力を入れている。売買取引が成立した後、品物は同社の鑑定センターに送られ、そこで本物か偽物かの確認が行われる。

偽物ではないことが判断された場合に限り、売り手には代金が支払われ、買い手には品物が届けられる。同社は品物の種類に応じて、販売代金から一定の割合を鑑定サービス料として徴収する。割合は、スニーカーとストリートウェアが9.5%、腕時計が9.9%、ハンドバッグが14.5%だ。

創業以来、ストックXは急成長を続けている。月間の平均取引総額(GMV)は1億ドル以上。月間ユニークユーザー数は平均800万人を超える。スニーカーの売買は、同社サイトで行われる取引の4分の3を占めている。従業員数は800人以上。

また、同社はデトロイトとロンドンに加え、アリゾナとニュージャージーの両州に合わせて4カ所の鑑定センターを設置している。近くオランダ国内にも同センターを開設する予定。また、ニューヨークでは先ごろ、主に品物の買い取りを行う初の実店舗をオープンした。

ストックXは新たに調達した資金で今後、世界的に事業を拡大していく計画だ。特に欧州、中国、日本を重視している。また、コレクティブルズ(玩具、トレーディングカードなどの収集品)をはじめ、取り扱う品物の幅をさらに広げていきたい考えだ。

編集=木内涼子

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