まず、ネットフリックス好きにはお馴染みの人気シリーズ『ペーパー・ハウス パート3』や『クィア・アイ シーズン4』が7月19日に配信開始される予定だ。
オリジナル映画では、マイケル・ベイが監督をつとめ、ライアン・レイノルズが主演する『6 アンダーグラウンド』、マーティン・スコセッシが監督、ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノが主演する『アイリッシュマン』という豪華出演陣の作品が年内に配信を控えている。
日本もオリジナルの実写作品に力を注ぎ始めている。8月8日に配信を予定している山田孝之主演の『全裸監督』をはじめ、園子温が監督を務める『愛なき森で叫べ』が今年中に、2020年初頭には蜷川実花が監督を務める『FOLLOWERS』が配信される予定だ。
6月25日には、今後配信予定のオリジナル作品を紹介するイベント「オリジナル作品祭」が都内で開催され、同社が日本のオリジナル実写作品に懸ける思いをアピールした。
6月25日、都内で開催されたネットフリックス「オリジナル作品祭」に参加したキャストたち
ネットフリックスが“黒船”として日本に上陸したのは2015年秋。それから約4年。『テラスハウス』や『あいのり』といったオリジナルリアリティシリーズ、『アグレッシブ烈子』や『リラックマとカオルさん』、『ULTRAMAN』などのオリジナルアニメシリーズでは日本発の作品をいくつも配信し、海外でも人気を博している。しかし、実写作品の例はこれまでも数えられる程度だった。
なぜ、このタイミングで注力していくのか。また、日本発のオリジナル実写作品に懸ける意気込みとは──。オリジナル作品の制作に携わる、ネットフリックス コンテンツ・アクイジション部門ディレクターの坂本和隆に話を聞いた。
クリエイター発信で、自由度の高いコンテンツが集まる
今回、オリジナル実写作品が一挙に情報公開となったタイミングについて、坂本に聞くと「あくまで偶然です」と微笑みながら語り出した。
「特にタイミングは意識していませんでした。先日、『全裸監督』がクランクアップしたとき、山田孝之さんから『坂本さん、やっぱ2年かかりましたね』って言われて。そのとき、結局それくらいかかったーって思いました。良い作品を作るために時間の制限はかけたくない。クオリティを追い求めると、実写作品はやはり2年くらいかかっちゃうもんですね。今回、数年かけて仕込んだ作品がが完成していき、偶然、このタイミングでの発表になりました」