変更は王子の「将来のため」
一方、“別離説”やうわさ、憶測が広まる中でも、ケンジントン宮殿は一貫して、「これらの変更は、王子たちが将来の役割に備える中で、それぞれの公務と責務を最適な形で支援するために行われるものだ」とのメッセージを発信してきた。変更は王子たちの慈善活動を、それぞれの家庭の状況により適したものにするために行うものだという。
もっともな話だ。家族の確執や違いがどうであれ、英紙ガーディアンが指摘したとおり、「ウィリアム王子とキャサリン妃は将来の皇太子夫妻であり、同王子はいずれ国王になる。それを考えれば、それぞれの王子夫妻の優先順位と課題は異なったものになる」。
つまり、「ケンブリッジ侯爵夫妻はサセックス侯爵夫妻以上に、憲法の拘束を受ける」ということだ。
英国王室基金によると、今回の決定は体制の見直しを行った結果だ。いずれの夫妻も今後、メンタルヘルスの問題に取り組む「ヘッズ・トゥギャザー(Heads Together)」の活動などは協力して行う。また、サセックス侯爵夫妻は同基金の支援を受けながら、新たな団体を立ち上げる予定だ。
英国王室基金によれば、「この基金はこれまでも今後も、持続的かつ多大な影響を及ぼし、人々の生活をより良い方向に変化させるものだ。そうした慈善団体を設立したことを、いずれの侯爵夫妻も非常に誇りに思っている」という。