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2019.06.28 10:30

会社の成長に伴って発生する、組織の「成長痛」を乗り越える方法|GA technologies 樋口龍

GA technologies 樋口 龍

GA technologies 樋口 龍

GA technologiesは、不動産業界をテクノロジーの力で改革する『Real Estate Tech』、通称ReTechの分野で、創業わずか4年半で売上100億円規模まで急成長中のベンチャー。中古不動産流通プラットフォーム「RENOSY」などを提供している。そんなGA technologies代表取締役社長 樋口 龍氏に、起業家に必要な素養、組織作りなどについてドリームインキュベータの下平が聞いた。(全6話)


3回の失敗から成功にたどり着く

──今のビジネスモデルに行きつくまでにどのような試行錯誤があったのでしょうか?

私は、何事も3回は失敗するものだと思っています。事業も3回ぐらい失敗しながら今のビジネスモデルに行きついています。

例えば、起業した当初は、ホームステイのマッチングビジネスにチャレンジしました。Airbnbは住人がいない時に家を借りてもらうサービスですが、ホームステイは住人がいることがメインです。その新規性が面白いのではないかと思いましたが、これは全くうまくいきませんでした。このホームステイのマッチングビジネスの失敗など、新規事業の失敗を2013年~2014年にかけて3つほどした後、やっと今の形になりました。

──失敗した事業と今の事業を比較するとどのような違いがありますでしょうか?

私は、Yコンビネーターの創業者・ポール・グレアムさんを尊敬しているのですが、その方がおっしゃっていたことがすごくしっくりきています。それは、「新規事業を成功させるためには、プロダクトアウトじゃなくて、マーケットインだ」ということです。アイデアを探しているうちは駄目で、目の前にある問題をソリューションしろということです。

私は、自分が課題を感じていないことに対して、アイデアを出して、新規事業をひねり出そうとしていました。これはうまくいかない典型的なパターンです。いかにクリエイティブな発想を出すか、いかにいいアイデアを思いつくか、ということばかり考えていました。「プロダクトアウトでクリエイティブさを求める必要はなかったな……」と今になって思います。

その反省を生かして、今はとにかくマーケットインでやっています。不動産業界にも、目の前の業務に課題はたくさんあります。課題解決型のソリューションに切り替えたところ、物事が進みだしました。
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文=下平将人 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ 撮影=ナカサアンドパートナーズ

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