新木優子がインスタで培った「ポジティブなSNSとの向き合い方」


インスタグラムのようなプラットフォームがあることで、私が「作品いかがでしたか?」と投げかけると、ファンのみんなが思い思いにコメントや感想を送ってくださったりする。インスタグラムはそういったことが気軽に言える場でもあるし、私も受け取れる。そこで貰ったコメントを見て、私も成長に繋げていける。

2割に好かれているなら、それで十分ありがたい

ほとんどがポジティブなコメントなのですが、中にはそうじゃないコメントもいただきます。ただ、それをネガティブに捉えるのではなく、「こういう意見の人もいるんだ。じゃあ、こうした方がいいな」とプラスに捉えるようにしています。

もちろん、最初から出来ていたわけではなく、傷つくことも多かったんですが、以前、松下幸之助さんの文章で「人間関係には2:6:2の法則があって、2割には好かれていて、6割はどちらでもない、残りの2割は嫌い」という言葉を聞いたときに、この考え方が役に立つな、と。8割の人が私のことを知らないか、嫌いかもしれないけど、2割もの人が私のことを好きでいてくれる。その2割の人たちを大切にすることができたらいいんじゃないか、と思ったんです。

それから、インスタグラムに対する考え方も変わりましたし、投稿の内容も変わりました。やっぱり、自分が好きなものを投稿して、投稿欄を自分の好きなもので埋めたい。反対の意見もあるかもしれませんが、人の目を気にせず、自分の投稿したいものを投稿する、発信したいものを発信する。そういう前向きな気持ちになって投稿するようになったら、結果的にフォロワーの数も増えていったような気がします。

いまは290万人(2019年6月時点)ものファンの方が見てくれるアカウントになりました。自分が観た景色を投稿するのもそうですけど、いまはファンから求められるものも投稿したい思いも強くなっています。

ファンのみんなが私に求めているのはきっと普段見られない一面や私生活、私服など。そういうものも投稿しながら、私が好きなこと、表現したいことも投稿する。そういったことも意識するようになってきました。

インスタグラムが私の生活を変えてくれたと言ってしまうと、少し大袈裟かもしれませんが、人生を変えるきっかけになってくれたと思います。多くの人に私のことを知ってもらえて、仕事もいろんなことに挑戦できるようになりました。

例えば、一昨年はドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』(関テレ/フジテレビ系)でアクションに挑戦、『コード・ブルー』(フジテレビ系)ではお医者さんの役に挑戦させていただきました。一昨年、昨年は「挑戦していく」年だったと思います。振り返ってみて、自然に楽しく挑戦して、新しい表現を追い求めて頑張ることができたな、と。

今後も挑戦し続けていきたいし、それを楽しみにしていきたいです。そういう意味で、今回、映画『トイ・ストーリー4』の新キャラクター“ギャビー・ギャビー”役の日本版声優は新しい挑戦でした。昔から、声優にも挑戦してみたいと思っていたのですが、いざ挑戦してみると、想像以上に難しくて……。
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構成=新國翔大、写真=小田駿一、ヘアメイク=田中陽子(Lila)、スタイリスト=高野夏季

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