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生活の中の出来事が心の健康に影響を与えるのは明白なことだが、こうした出来事にどう反応するかも精神の健康に大きな影響を与えている。

ペンシルベニア州立大学の新たな調査では、忍耐強く人生の目標達成の努力を続ける人や、悪い状況の中にも良い面を見つけることができる人ほど、その後数十年の間に精神の病を患うリスクが下がることが分かった。

同調査は先日、米心理学誌の異常心理学ジャーナル(Journal of Abnormal Psychology)に発表されたものだ。調査チームは、忍耐強さがどのように心の健康に影響するか、または心の健康が忍耐強さにどのように影響するかを突き止めるため、3300人弱の参加者から1995~96年、2004~05年、2012~13年の3つの時期にわたりデータを集め、分析した。調査チームは18年にわたり、参加者の心の健康に加え調査期に鬱(うつ)や不安、パニック障害を経験したかどうかを調査した。

研究者らは、目標に対する粘り強さ、自分の人生を支配しているという感覚、前向きな再評価の3つの要素に特に関心を寄せた。参加者は目標に対する粘り強さを測るため「悪い状況に置かれたとき、その状況をより良い方向に変えるため自分にできることをする」「状況が厳しくなったときでも、その時点でしていることを諦めることはほとんどない」といった文が自分にどれくらい当てはまるかを評価した。

自分の人生を支配しているという感覚については、「本当に何かを達成したいとき、その達成法を見つけられることが多い」「求めるものを手に入れられるかどうかは自分自身にかかっている」といった文への合致度を評価した。また、前向きな再評価は物事が悪化したときに自力ではい上がる力を示すもので「困難な状況から意義あることを学べることが多いと感じる」「全てが悪い方向に向かっていると感じられるときでも、その状況に良い面を見つけられることが多い」などの文に自分がどれくらい当てはまるかを回答者に尋ねた。

研究チームは調査開始から18年にわたり、目標に対する粘り強さが増すことが鬱や不安、パニック障害など心の病の顕著な減少につながっていたことを発見した。

また、人生の目標に対する粘り強さや前向きな再評価が元々高いことも、心の病の減少につながっていた。さらに、心の健康に関する問題が元々少ない人はその後、人生の目標へのこだわりや前向きな再評価が向上した。

翻訳・編集=出田静

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