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開放的な文化と、起業・イノベーションへのフォーカス強化で知られるオランダでは今、スタートアップエコシステムが発展を遂げている。

同国の起業分野は10年前の金融危機以降、着実に成長してきた。金融危機は、学歴・スキルともに高い労働者の多くから職を奪ったものの、そうした人々が起業を考えるきっかけとなった。以降、スタートアップは量・質ともに向上し、好景気にも押されて過去2年で最高潮に達した。

オランダには魅力的な財務環境があり、会社登記手続きも他の欧州連合(EU)諸国と比べて簡単で迅速だ。オランダで成功を収めた起業家の多くは、同国の物理・デジタルインフラを「完璧に近い」と評している。

翻訳会社アクセスイースト・トランスレーションズ(AccessEast Translations)の創業者、エレン・デフィッセルは「オランダ文化では、謙虚さが良いものとされているが、私たちはこの小さな国がどれほど多くのことを達成したかを忘れてしまいがちだ」と述べた。

「オランダには、発達したインフラや、ドイツ、英国、ベルギーへの列車での接続、スキポール空港という大規模な国際空港、ロッテルダム港があり、顧客に直接会うことが簡単で、海外市場への商品の輸出が迅速にできる」(デフィッセル)

デフィッセルも多くの創業者と同様、スタートアップ環境改善を目指すオランダ政府の取り組みの恩恵を受けてきた。これには、企業の世界規模での成長を支援するエンタープライズ・ヨーロッパ・ネットワーク(Enterprise Europe Network)との協働や、オランダのスタートアップエコシステムを一つのハブに統合することを目指す「スタートアップデルタ(StartupDelta)」プログラムを通した新規ビジネスの奨励・推進が含まれる。

オランダで起業するもう一つの利点は、複数の言語を話す高技能人材をすぐ採用できることだ。オランダの教育制度では、学校を卒業するまでに最大4つの外国語を日常会話レベルまで使えるようになることが珍しくない。

デフィッセルは「世界に焦点を当て、拡張可能な性質を備えるスタートアップにとって、これは特に好都合だ」と述べた。

編集=遠藤宗生

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