フォーブス ジャパン編集部 エディター


年間買取予算は700億円超え、今後は1兆円を目指す

その後、2018年4月に宅建業法が改正。仲介業者は売買主に対し、インスペクション(建物調査)の概要説明、及び斡旋の可否を示すことが義務付けられた。また、2020年4月の民法改正にて売主の責任が拡大されることを想定し、Non Brokersは全国の検査事業者にインスペクションの発注ができるプラットフォーム「インスペマート」をリリース。手軽に検査事業者を手配できるようにした。

約1年半かけて、インスペクションの仕組みを構築。東峯はそれまでの過程を「フェーズ1」、この仕組みを使って中古戸建て物件の売買を安心かつスピーディーに行えるようにすることを「フェーズ2」と言い、この世界観を実現するために、「フェーズ 1」に取り組んでいたという。

売主は写真、住所、簡易情報を記入して物件登録すれば、事業者登録した買取会社に物件情報が送られ、3日以内に興味を持った会社から仮オファーが届く。その後、インスペマートを使ってインスペクションを発注し、その結果を物件情報に追記する。

それを見た買取会社は、建物の状況を把握して正式オファーを出すことができる。一括査定サイトではなく、マッチングサイトのため、登録後にたくさんの不動産会社から電話がかかってきたりすることもなく、物件を売却することができる。Non Brokersは成約手数料として、物件価格の1.5%を買取会社より受け取る。



「中古戸建て物件の売却は平均で半年から1年ほどかかると言われており、売れなかったら買取会社に業者買取を依頼する場合もある。そうなると、売主の立場の弱さを理由に売却価格が不当に低くなるほか、仲介会社に無駄な手数料が入ってしまう。このサービスがあることで、販売手数料を適正水準まで引き下げるとともに、物件買取における建物状態の透明化を推進できる。『戸建て買取=時間がかかる』『買取=安い』という常識を覆し、高額入札でスピード買取が実現される世界を目指していきたいです」

東峯は、「2019年6⽉18⽇時点で、登録済み買取会社の年間買取予算額は741.9億円ある」と言い、今後は買取会社パートナーの登録数を伸ばし、予算額を1兆円規模にまで増やすことを目指していくという。

「日本には買取が難しい物件も多数存在するため、民泊や定期借家、駐車場、倉庫などの利活用提案に関わるプラットフォームも構築していきたいです」

また、現在は買取だけだが、区分マンション、一棟収益物件、リバースモーゲージ、リースバックなどの取扱い領域を拡げ、全国の中古住宅の流通活性化を目指すそうだ。

文=新國翔大

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