2位:フランソワーズ・ベッテンコート・メイエール|ロレアル
─資産額 434億ユーロ(493億ドル、5兆3529億円)
フランソワーズ・ベタンクール・メイエール(写真右、Getty Images For Fondation L’Oreal)
フランス人大富豪40人のうち女性は5人だが、その中の1人、化粧品大手「ロレアル」創業者の孫であるフランソワーズ・ベタンクール=メイエールは別格だ。同氏は昨年、米国の小売大手ウォルマートの相続人アリス・ウォルトンに奪われていた「世界一の女性富豪」のタイトルを奪回した。
ちなみにフォーブスの世界長者番付トップ20を子細にみていくと、フランス勢は胸を張っていいだろう。隣国ドイツ、イギリス、イタリアからは世界番付入りした大物が1人もいないのに対し、フランスからはアルノーとベタンクール=メイエールの2人がランク入りしているからだ。
他にアメリカ勢に食い込んでいるのは、スペインのアマンシオ・オルテガ(ザラを傘下に置くアパレルメーカー「インディテックス」のオーナー)、メキシコの通信王カルロス・スリム・ヘル、インドの石油王ムケシュ・アンバニ、そして中国人実業家の2人、ポニー・マーとジャック・マーだけである。
3位:フランソワ・ピノー(とその家族)|ケリング
─資産額 261億ユーロ(297億ドル、3兆2248億円)
LVMH、リシュモンと並ぶファッション業界大手コングロマリット「ケリング」創業者のフランソワ・ピノーは、フランス富豪第3位の地位に返り咲いた。
その個人資産額は推定261億ユーロ。LVMHの好敵手であるケリングは、フランソワ・ピノーの息子フランソワ・アンリ・ピノーの采配のもと、昨年は営業利益を47%まで跳ね上げた。グループのかなめであるグッチの牽引力はとどまることを知らず、グループの収益を2年で2倍に増やしている。創業者フランソワ・ピノーの推定資産も1年で12%の増加を記録した。
4位:ダッソー一家|ダッソー・グループ
─資産額 211億ユーロ(240億ドル、2兆6060億円)
軍用機などの航空機メーカーを率いるダッソー一族もフランス番付の4位を維持した。5月に父セルジュ・ダッソーが死去。一家の相続手続は目下進行中であるが、主要相続人の4人(ローラン、オリビエ、ティエリー、そして妹のマリー=エレーヌ)は211億ユーロと推定される世襲財産を手堅く相続しそうだ。
5位:アラン・ヴェルテメール|シャネル
─資産額 128億ユーロ(146億ドル、1兆5853億円)
5位:ジェラール・ヴェルテメール|シャネル
─資産額 128億ユーロ(146億ドル、1兆5853億円)
ラグジュアリー界で目覚ましい成長を遂げるもう1つの高級ブランドといえば「シャネル」だ。フランスのこの花形企業を100%所有するアランとジェラールのヴェルテメール兄弟の推定資産は、それぞれ128億ユーロと着実に増加。2人の資産を合算すれば、資産総額200億ユーロの大台を超えた格上の大富豪グループの仲間入りをすることになる。